【保存版】タイニーハウスにかかる費用の全てを徹底調査!

今や、海外諸国だけでなく、日本国内でも注目を浴びるタイニーハウスをご存知ですか?

その名の通り「小さな家」にワンルームとして住まいにする人や、自宅の離れとして購入をする人、小さなカフェとして、さらには宿泊施設や事務所利用など商業用としても使われることが多くなりました。

まるで絵本の世界から飛び出したかのような佇まいのタイニーハウス。

実は、全て1から自身で建てることも可能なのです!

DIY好きにはたまらないといった声も上がっています。

全てを自分で行うのが心配な方は、工務店にお任せをして立ててもらうことも可能で、いずれも 費用は一般住宅を建てるよりずっとリーズナブル。

でも実際、どのくらいの予算でどんなものが出来上がるの?

といった疑問や、他にもっとかかる費用があるのでは? 税金は?

など、気になる費用面を詳しくご紹介します!

そもそもタイニーハウスとは

タイニーハウスとは、日本語で言えば「小さな家」のこと 。

アメリカやヨーロッパで大ブームを巻き起こした、これまでにない衝撃的な住まいです。

アメリカには「家を買うことは人生で一番大きな買い物。ならば大きな家を思い切って買おう」という、大きな家であることが豊かさの象徴とも言えた価値観がありました。

そんな価値観が変わってきたのは、ハリケーンなど自然災害、サブプライムローンから起きた世界同時不況がきっかけでした。

近年、日本でも自然災害が毎年のように起こっては、テレビの画面を賑わせてきました。

大きな家を買って、高い住宅ローンを一生かけて払うことに、本当に意味があるのか?

大きな家を建ててずっとそこに住み続けるのか?

コロナウイルスの流行によるリモートワークの浸透で、ワーケーションや2拠点生活など新しい働き方が注目される現代においても価値観の変化が起きています。

タイニーハウスやムービングハウスなど、小さくて動かせる家に対する新たな関心が生まれてきているのです。

タイニーハウスのメリット・デメリット

タイニーハウスに住むメリットやデメリットにはどんなものがあるのでしょうか?

【メリット】

  • 面積が小さいので、家を建てる費用が抑えられる。
  • 居住面積も小さく、持ち物が最小限になるため、片付けの時間がかからない。
  • 光熱費の節約にもなる。
  • 固定型、移動型とライフスタイルを選べること。
  • 趣味の部屋などの離れとしての用途にもおすすめ。

【デメリット】

  • 居住面積が小さくパーソナルスペースがなくなるので、同居人がいる場合、ストレスになる可能性がある。
  • 利用できるスペースが限られているので、将来的に新しく物を増やすことが難しい。

このように、タイニーハウスに住むにはメリット・デメリット様々に考えられますが、住む人のライフスタイルや考え方によっては、特にデメリットとは感じないものもあるかと思います。

例えば、狭い空間での人との距離感を、ストレスと感じる人もあれば、人の気配を感じる暮らしを心地よいと感じる人もいるように…。

タイニーハウスの暮らしやすさは、住む人によって大きく差があることと思います。

シンプルな暮らしを大切にしたい人には、より沢山のメリットがあるのではないでしょうか?

自分で建てる? お任せする? タイニーハウスは組み立てやすさも抜群でDIYを楽しめる

タイニーハウスを組み立てるには、

【セルフビルド】1から全て自分で建てる

【ハーフビルド】一部を自分で建てて、一部を工務店などにお任せする

【フルビルド】全て工務店に建ててもらう。

上記3つの方法があります。

また、完全に自作で作るか、タイニーハウスのキットを購入して建てるかでも、材料費は違ってきます。

大きさも、10㎡未満の小さなものなら比較的安く建てられますが、大きくなるにしたがって材料費がかかりますし、キッチンやトイレなどを備える本格的なタイニーハウスになれば、さらに高くなります。

タイニーハウス用のキットを使わず、セルフビルドで作る10㎡未満のものであれば、50万円前後で作ることが出来るでしょう。

しかし、キットを利用すれば100万円~300万円ほどになります。

キッチンやトイレ、シャワーなどを付けるなら、さらに200万円ほど上乗せが必要です。

もう少し広めの間取りで、断熱や水回りの設備も充実したタイプのタイニーハウスを作るなら、キットだけでも900万円ほどかかる場合もあります。

フルビルドで工務店などに依頼する場合には、施工費は、キッドの価格と同額ほどかかることが多いようです。

ハーフビルドで建てるなら、工務店の力を借りる程度によって施工費は変わっていきます。

組み立てやすさにこだわったタイニーハウスのキットも揃っていますので、出来るところは楽しみながらDIYすれば、施工費を抑えることが出来るでしょう。

お金を節約するか?時間を節約するか?あなたのライフスタイルによって、選ぶことが出来るのです。

キットの組み立ての日数は?

タイニーハウスの大きさやDIYの経験などにもよりますが、キットの組み立ては、大工さんなど専門の方が組み立てる場合でも2〜3日はかかります。

DIYの経験の浅い方は、比較的簡単なキットでも1週間程度はかかると覚悟した方がいいでしょう。

10㎡未満のタイニーハウスは、DIYの延長で楽しみながら作れるものも多数販売されていますが、家族や仲間と協力して創り上げれば、日数も短縮できます。

10㎡を超える大きさになると、セルフビルドで建てるのは、少し難しくなるでしょう。

サラリーマンなど仕事をしながら建てる場合には、DIYに割ける時間も限られます。

キッドの販売会社や地元の工務店の力を借りるなどして、ハーフビルドを検討しても良いでしょう。

タイニーハウスに興味はあるけれど、DIYの自信がないという方は、フルビルドで専門の業者に頼んだ方が安心ではないかと思います。

タイニーハウスといえばココ!おすすめ5つを紹介

床面積が10㎡未満だと、一定の条件の下では建築確認が不要となるため、10㎡未満のキットを手掛けるメーカーが多くみられるようになりました。中には水回りの設備も備え、十分生活が可能なサイズのものもあります。

その中から、特におすすめのタイニーハウス5つをご紹介します。

mocoYA

モコホームのmocoYA

床面積が10㎡未満のタイプなら、一定の要件をクリアできれば、建築確認が必要ありません。

庭の空きスペースを利用して、自分の夢をかなえるための空間に変えることが出来るのです。

増築するより簡単で、3日ほどで完成できます。

イマーゴ

本格的なログハウスを手掛けるBESSが展開する10㎡のタイニーハウス、イマーゴ。

セルフビルド用に、動画付きビルドマニュアルまで用意されているので、仲間数人と楽しみながら、ログハウス作りをしたい人におすすめです。

構造計算で安全性の確保も出来ているので、建築確認申請も可能です。

キャンピングドーム

ログハウス25年の実績をもつアメリカンホームシステムジャパンドーム型が美しい小型のログハウス、キャンピングドーム

シェル構造は美しいだけではなく、軽くて構造上強いという特徴があります。

床面積が10㎡未満なら、防火・準防火地域以外で、増築・改築に該当すれば、建築確認が必要ありません。

キャンピングドームの床面積は、10㎡未満。

庭に離れとして建てるようなケースでは、建築確認許可がいらないのです。

電動式屋根開閉キャビン「スカイビュー」は、キャビン天井が電動で開閉します。

降りそそぐ日の光を浴び、星の瞬きを見上げる…。

そんな生活にあこがれませんか?

住箱(JYUBAKO)

アウトドアブランドとして有名なsnow peakの販売する住箱は、世界的建築家の隈研吾氏が、旅をイメージして創り上げた木造のトレーラーハウス。

旅をコンセプトにしているため、軽さと強さを重視してベニヤ合板を使用。

住箱は、建築物ではなく、公道を走行できる車両扱いですので、自動車税、重量税の対象となります。

日本古来の建築の持つ心地よさを木の質感で表現し、窓の外を移ろいゆく景色を借景として捉えて楽しむ。

日本中を旅したくなるトレーラーハウスです。

レーベンヒュッテ

最小限のスペースに、生活に最低限必要な機能を備え、コンパクトで機能的な生活を可能にするレーベンヒュッテのタイニーハウスは、ヤマミチ建築設計事務所が運営するブランド。

シングル向けの最小限の間取りから、ファミリー向けの少し広めの間取り迄、10タイプの中から、ライススタイルに合わせて選択できます。

総費用は、キット価格 + 建物工事費用(+諸経費)となり、キット価格の2倍ほどが総工事費(税抜き)となります。

タイニーハウスを費用面から徹底比較

実際にタイニーハウスを建てるには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?

そして、タイニーハウスにかかる費用によって、内装や用途などはどのような違いがでてくるのでしょうか?

以下に、これらを比較してみたいと思います。

100万円以下

【mocoYA】

〔間取り〕床面積4.5㎡(3帖+パーゴラ(日陰棚))~

税別78万円~

〔内装〕木造パネル工法。

外装の色は15色から選べます。

天井・壁はOSB合板

床はムク板

断熱・インフラなし。

〔用途〕趣味部屋、ガレージ、子供部屋、店舗など自分のやりたいことを実現するスペースとしておすすめです。

100~300万円

【イマーゴ】

〔間取り〕10㎡(約6畳)

123万円(税込)配送料別途。

〔内装〕無垢材使用。

断熱・インフラなし。

〔用途〕継続的に住居として使用することは前提としていません。

趣味部屋や離れ、事務所などとしての利用に向いています。

【キャンピングドーム】

〔間取り〕10㎡未満(約6畳)の4タイプ

税込132万2,000円~

〔内装〕囲炉裏の煙で燻され、黒く煤けた状態にする燻煙熱処理を施した、京都産スギを使用。

煙で燻すことで部材が長持ちし、カビや腐食を防ぐ効果が期待できます。

壁・床・天井、全て無垢の木を使用。

〔用途〕仕事部屋、アトリエ、天体観測など趣味の部屋として、子供や大人の秘密基地として、いかがでしょうか?

300万円以上

【レーベンヒュッテ】

〔間取り〕延べ床面積:4坪(13.25㎡)

キット価格365万円+建物基本工事約555万円~

~延べ床面積:23坪(76.18㎡)

キット価格860万円+建物基本工事約1,080万円~

〔内装〕無垢材を使用し、素朴な木の香り漂う空間となっています。

〔用途〕コンパクトな空間に、浴室やユーティリティースペースも付いているので、住居用、事務所用、店舗用と様々な用途に利用可能。

【住箱(JYUBAKO)】

〔間取り〕屋内の広さ:11㎡

本体のみ価格:税込み440万円

本体+オプション(フルスペック):税込み504万9,000円

〔内装〕外壁・室内天井・床:ヒノキ合板t12mm

木の質感を肌で感じられる素朴な作りです。

断熱材入り

オプションとして、電源コンセント、LED照明、ロールスクリーンなど

〔用途〕グランピング用として最適。

トレーラーハウスなので、日本中を旅しながら生活できます。

おすすめの価格帯はある?

mocoYAなど、100万円以下の予算でタイニーハウスのキットを購入する場合には、床面積は10㎡未満で、水回りの設備なども付いていないので、住まいとしての利用には向いていません。

100万円~300万円の価格帯では、イマーゴやキャンピングドームなど、床面積10㎡(6帖)ほどの広さのものが中心です。

こちらも水回りの設備や断熱材などは使用していないものがほとんどですので、居住用のスペースとしてよりも、事務所や趣味の部屋、店舗などとして利用することがおすすめです。

住居としての一定の広さや最低限の機能を期待するなら、300万円以上は必要になります。

レーベンヒュッテの23坪の広さのタイニーハウスは、キット価格だけで860万円。

設置費用を入れると2,000万円近くなってしまい、一般の住宅との違いがなくなってしまうケースもあります。

また、広さはそれほどでなくても、住箱のようにスペックにこだわりを持った作りでは、やはり費用は高目になるでしょう。

タイニーハウスの建築費用の安さは、面積の小ささや設備面との関係が大きいので、どのような用途に利用したいのかを踏まえて、大きさや、設備、費用などを検討することをおすすめいたします。

タイニーハウスにかかる税金・確認事項はどんなものがある?

タイニーハウスにかかる税金や確認事項にはどのようなものがあるのでしょうか?

タイニーハウスには、固定資産税はかかるのでしょうか?

トレーラーハウスとの違いはどういったところにあるのでしょうか?

以下に説明していきたいと思います。

タイニーハウスにも固定資産税はかかる!

土地や建物など、固定資産の所有者には、固定資産税が課されます。

固定資産税の課税対象となる家屋とは、不動産登記法における建物と同じものとされ、

壁、屋根があり、土地に定着して簡単に移動できないこと、また目的に応じた利用が可能な状態になっているものを言います。

給排水設備や電気工事・基礎工事が施されているタイニーハウスは、不動産登記法でいう「土地に定着している」ものに該当するため、固定資産税が発生します。

さらに、建てる場所が、市街化区域内であれば、都市計画税もかかります。

また、固定型のタイニーハウスの場合、一般住宅同様にそこに住まいとして使うことを目的とすることも多いと考えられます。

その場合、上下水道のライフラインの設置が必要不可欠。

その他、タイニーハウスを建てるために新たに土地を取得する人は、土地の購入費用もかかりますし、タイニーハウスを固定するための基礎工事の費用も必要です。

これらを考慮すると、費用が跳ね上がることもあります。

このように、予定外の費用が必要になるケースもありますので、タイニーハウスを建てるには、初期コストだけではなく、維持コストも考慮しないとなりません。

固定資産税のかからないタイニーハウスは?

移動型のタイニーハウスの場合には、トレーラーハウスと同じ扱いとなります。

トレーラーハウスであっても、特定の場所に固定して設置し、電気・水道・ガス等の設備につないだ時点で建築基準法の適用対象となるので、固定資産税の支払いは必要となります。

固定資産の支払いが必要な建築物に該当しないためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 常に移動できる状態を維持していること。
  • 土地の電気・水道・ガス等の設備と工具を使用しないで着脱できること。
  • 適法に公道を走れること。

このような条件を満たしたトレーラーハウスは、建築物ではなく「車両扱い」となるため、固定資産税はかかりませんが、車両税などの対象となることがあります。

安全上の観点から、日本の道路を走れる為の自動車の大きさは決まっており、基準内の大きさのトレーラーハウスであれは、車検を受けて検証を交付されることが可能です。

しかし、その基準を超える大きさのトレーラーハウスが公道を走行するには、運輸局で基準緩和の認定を受け、道路局で特殊車両通行許可を取得しなければなりません。

車検証を取得可能なトレーラーハウスは、車両として、車両税の対象となります。

サイズにもよる違いはありますが、1万円前後。

一方、車検のないトレーラーハウスは基準緩和の認定を受け、特殊車両通行許可を取得しなければ公道を走行できず、「車両」と認められないので、建築基準法上の建物に該当することになります。

基準緩和の認定を受け、特殊車両通行許可を取得した場合は、償却資産税の対象となり、

課税標準額の1.4%の償却資産税が課されることになります。

ただし、課税標準額が150万円未満の場合には償却資産税は課税されません。

また、トレーラーハウスを設置する土地自体には固定資産税が発生するので、注意が必要です。

トレーラーハウスの移動・設置にかかる費用や確認事項

トレーラーハウスのメーカーから設置場所までの間に、運搬できない制限がかけられていた場合、そこまで運ぶことができないので事前に調べる必要があります。

車検証を取得できない大型のトレーラーハウスの場合には、特殊車両通行許可を申請しなければ移動できません。

移動に際して業者に依頼して申請し、運送する必要があるので、運送費だけで数十万以上かかります。

トレーラーハウスが大型になるほど設置費用も高額になり、これらの費用で、50万円~100万円ほどの費用がかかることもあります。

専門家としっかり相談して、後悔のない住まい選びを!

タイニーハウスの費用については、どこをどれだけ自分で行うか、どんな住まいにしたいかで大きく変わってきます。

ここでは、タイニーハウスに関わる費用面について詳しく紹介しましたが、自治体によっては移動型のタイニーハウス(トレーラーハウス)に大きさの制限をかけている地域もあります。

その他、法律も度々改正されることがありますので、購入してから知らなかった!と後悔しないためにも、購入前にしっかり専門家に聞くことも大切です。

悔いのない住まい選びで、あなたらしく豊かな暮らしを実現してください!