トレーラーハウスで、あなたの理想の間取りを実現させよう!

みなさんは「トレーラーハウス」にどのようなイメージを持っていますか?最近では、カフェやグランピング施設などで見かけることが多く、身近に感じている人も多いのではないでしょうか。

店舗以外にも、自宅の離れや仕事部屋、子ども部屋など、住居の延長として使うケースも増え、その用途は実に豊富です。ただ、トレーラーハウスは、シャーシという車台に載せて運べるというイメージが強く、その分、間取りにあまり選択肢ないのでは? と思っている人も少なくないでしょう。

実際のところ、トレーラーハウスは、サイズが豊富にあり、間取りも比較的自在に作ることができるのです。中には、ロフトを作る人もいるほど。
工夫次第で、理想の間取りを実現できるというのが、トレーラーハウスの魅力です。

今回は、トレーラーハウスについて紹介しつつ、さまざまな事例をピックアップ。ぜび、この記事を参考に、ライフスタイルや希望に合った使い方を見つけてみてください!

日本でも大注目のトレーラーハウス

アカデミー賞をはじめ数々の国際映画祭を席巻した2021年の話題の映画『ミナリ』で、主人公一家の住まいとして使われていたトレーラーハウス。

アメリカでは既に半世紀以上の歴史がありますが、近年のミニマルな暮らしの流行とともに、サスティナブルな新しい住まいの形として、トレーラーハウスは日本でも注目されています。

そもそもトレーラーハウスってなに?

トレーラーハウスは、ひと言で説明すると「移動できる家」のことです。

「移動できる家」と聞くと、真っ先にキャンピングカーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
実はトレーラーハウスとキャンピングカーには決定的な違いがあるのです。

それは、「エンジンがついているかどうか」ということ。

キャンピングカーというのはエンジンが付いた「車」ですから、自力で道路を走行することが可能です。

一方、トレーラーハウスは、「シャーシ」と呼ばれるタイヤ付きの車台の上に家が置かれていて、牽引車などの車両を使って移動させます。
家を設置する際には、シャーシに乗せたままの状態で設置するのがトレーラーハウスの特徴です。

トレーラーハウスそのものにはエンジンがついていないので、引っ張ってくれる車両がなければ動かすことはできません。そのため、トレーラーハウスは車両扱いではあるものの「自動車税」がかからないというメリットもあります。

多彩な用途に利用することも

トレーラーハウスは「移動できる家」というだけあって、電気・水道・ガスなどのライフラインを供給することができます。つまり、マイホームとして利用することもできるというわけです。

欧米ではシンプルでコンパクトな家「タイニーハウス」がブームとなっていますが、トレーラーハウスを利用すれば、そんな素敵な暮らしにぐっと近づくことができそうですよね。

もちろん、住居用以外にもそのほかの用途で利用することもできます。

カフェや美容室などの店舗や事務所、アート作品を展示するギャラリーなど、多彩な用途に使うことができるのもトレーラーハウスの大きな魅力なのです。

遊び心をくすぐるトレーラーハウス

また、トレーラーハウスは一般の住宅を建てる時と同じように、内装や外装を好みに併せて自由にカスタマイズすることもできます。

例えば、北欧の住まいに憧れている方は、内装に天然素材をふんだんに使ってナチュラルに仕上げることもできますし、アイアンをアクセントに使ってブルックリンスタイルにしたり、和の素材を使って和風の空間にしたりということも可能です。

製品によっては、車両の規程のギリギリの高さまで使って作られたものもあり、その高さを活用してロフトを設けて、物置や寝室のスペースをつくることもできます。

「みんなと同じはイヤ」「自分らしさを大切にしたい」というこだわり派の人にとっても、トレーラーハウスなら、遊び心をくすぐる満足度の高い空間をつくりあげることができるはずです。

間取りは自在! 一般住宅と変わらない暮らしがここにあります

トレーラーハウス内装

内装や外装を自由にカスタマイズすることができるトレーラーハウスですが、間取りについてはどうなのでしょうか。
住居にしても、店舗にしても、用途ごとに“最適な間取り”というものがあるので、間取りの自由度が低ければ、快適性や利便性は大きく損なわれてしまいますよね。

でもご安心ください。トレーラーハウスであっても、間取りを諦める必要はありません。

もちろん、トレーラーハウスはシャーシ(車台)の上に設置するため、シャーシの規格に合わないものは作ることができません。
シャーシは基本的な形が決まってはいますが、大きさについては1つだけではなく、メーカーによってもさまざまな種類があるため、豊富なバリエーションの中から用途に合ったものを選ぶことも可能なのです。

間取りは自在だけど、注意する点も

トレーラーハウスにはエンジンもハンドルもついていないため、自力で走行することができません。
ですが、移動の際には牽引車などの車両を使って公道を走るため、法的には「車両扱い」となります。

そして、ここで注意しなくてはいけないのが、「道路運送車両法」です。

この法律によって、公道を走る車両には以下のような安全に走行できる基準が設けられています。

    『車幅が2.5m以下、全長が12m以下、高さが3.8m以下』

したがって、トレーラーハウスはこの基準内でサイズをいろいろと展開しています。ただ、この制限内であったとしても、ハウス内はある程度自由な間取りにすることができるということも知っておきましょう。
たとえば、高さを最大限利用すれば、ロフトスペースを作ることだって可能です。
ロフトを寝室や店舗の在庫置き場として利用するなど、アイデア次第で多彩な使い方を楽しめますよ。

また、日本トレーラーハウス協会によると、上記の制限を超えてしまったとしても、運輸局によって基準緩和の認定を受け、特殊車両通行許可を取得することができれば公道を走ることは可能だそうです。

間取りの事例紹介【住まい編】

では、実際にトレーラーハウスを住まいとして利用する場合、どのような間取りがあるのでしょうか。
具体的なイメージが湧くように、いくつかの例を参考に見ていきましょう。

【例1】ゆったりくつろげるリビング・ダイニング付き

トレーラーハウスを住まいとして利用するのなら、余裕のある広さを確保するのが理想的です。
リビング・ダイニングスペースと寝室とが区切られていることや、バス・トイレが分かれていることなども、重要なポイントではないでしょうか。
幅約3m、全長約11mあり、リビングダイニングキッチンのほか、寝室や物置、浴室まで完備できるので、夫婦ふたりでも快適に暮らすことができそうです。

画像引用元:パークホームズ群馬店

<参考:パークホームズ群馬店

【例2】物置にも使えるロフト付き

より広々とゆったりした住まいを実現してくれるのがロフトの魅力です。

例に挙げたロフト部分は10.15㎡あるから、物置としてオフシーズンの衣類などの荷物を収納するのに利用したり、趣味を楽しむ部屋として使ったりするのもおすすめです。

そして、この間取りの特徴は、寝室とLDKが離れている点。
友人を招いてホームパーティーをする時でもプライベート空間を分けることができますし、生活区間と寝室とを離すことによって静かな空間を確保することも可能です。


画像引用元:パークホームズ群馬店

<参考:パークホームズ群馬店

【例3】ひとり暮らしにおすすめなコンパクトタイプ

ややコンパクトサイズのトレーラーハウスなら、ミニマルな暮らしを叶えたいひとり暮らしの方にぴったり。
自分に本当に必要なものだけを厳選して、シンプルで軽やかな生活を楽しむことができます。
寝室は決して広くはありませんが、ロフトがついていることで快適性を損なうことはなさそうです。

画像引用:パークトレーラー

<参考:パークトレーラー

間取りの事例紹介【店舗編】

「自分だけのお店を持ちたい」と思ってはいても、店舗を借りたり建てたりするのは、なかなかハードルが高いものですよね。

その点、トレーラーハウスなら、一般的な開業とくらべて初期コストを大幅に削減することができます。
店舗にかかる費用を抑えることで、店内のインテリアにこだわることだって可能です。

では、実際にトレーラーハウスを店舗として利用する場合、どのような間取りがあるのでしょうか。
いくつかの例を参考に見ていきましょう。

【例1】ハンドメイドショップなどにぴったりの極小サイズ

ハンドメイドやお菓子づくりなど、趣味を活かしてお店を開きたいという方におすすめなのが、全長5メートルのコンパクトなトレーラーハウス。
店舗としてはかなり小規模ですが、しっかりと目が行き届く広さはお店を持つのが初めての方にとっても、安心できるはずです。

画像引用:パークトレーラー

<参考:パークトレーラー

【例2】カフェにはテラス付きタイプがおすすめ

カフェなどの店舗にトレーラーハウスを利用する場合には、どのくらいの座席数を設置するのかによっても最適な広さは変わってきます。
座席の他にも、厨房や化粧室なども必要になりますので、お店の規模に合ったサイズのトレーラを選ぶようにしましょう。
こちらの間取りでは、トレーラーハウスにウッドデッキを併設してテラス席も設けています。
座席数を増やすことができるだけでなく、店内を広く見せる効果も期待できそうです。

画像引用元:パークホームズ群馬店

<参考:パークホームズ群馬店

【例3】動線を工夫すればヘアサロンにも

トレーラーハウスを店舗として利用する際には、限られた空間のなかでいかに動線を確保するのかということも大切なポイントです。
こちらのヘアサロンの間取りでは、チェアの置き方を工夫することでカットブースだけでなく、シャンプーブースまでも確保することに成功しています。

画像引用元:パークトレーラー

間取りの事例紹介【オフィス編】

広さや間取りの自由度が高いトレーラーハウスは、オフィスとして利用するのにもおすすめです。

初期コストはかかりますが、テナントビルなどの賃貸物件を借り続けることを考えれば、トータルコストを抑えてオフィスを構えることができるのも大きなメリットではないでしょうか。

では、実際にデスクのレイアウトなど、参考になりそうな間取りをいくつか見ていきましょう。

【例1】応接スペースのあるオフィス

応接スペースや化粧室、給湯室を確保するのなら、ある程度全長のあるトレーラーハウスが必要です。
こちらの間取りは4〜5人ほどで使用する場合に最適な広さと言えるでしょう。
デスクのレイアウトをアイランド型にすれば、もう少し多い人数でも対応できそうです。

画像引用元:パークホームズ群馬店

<参考:パークホームズ群馬店

【例2】個人事業主やテレワークのオフィスとしても

コンパクトタイプのトレーラーは、一人で仕事をする個人事業主のオフィスやテレワークの仕事場としてもおすすめです。
こちらの間取りは全長5メートルほどしかありませんが、デスクと本棚などを設置しても余裕のある広さを確保できます。
住宅の敷地内に設置すれば給湯スペースやトイレも必要がないため、コストを抑えた事務所の開設が可能です。
(参考価格:320万円〜)

画像引用元:パークトレーラー

連結可能で間取りをますます自由に!「スマートモデューロ」

ここまでトレーラーハウスの魅力をたっぷりお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

住居、店舗、オフィスとさまざまな用途で利用することができるトレーラーハウスですが、「もっと自由な間取りでオリジナリティのある住まいやお店を作りたい!」という人のために、ここではもうひとつの選択肢「スマートモデューロ」についてご紹介させてください。

スマートモデューロってなに?

スマートモデューロというのは、移動可能な木造住宅(ムービングハウス)のことです。

クレーンやトレーラーを使って移動ができるように「コンテナ規格のサイズ」を採用していて、6m、12mと2つのサイズのほか、3mサイズの「モデューロ」という小型のタイプもあります。

見た目の印象からコンテナハウスと混同されがちですが、スマートモデューロとコンテナハウスは全く異なるプロダクトです。

では、どのような点が異なるのでしょうか。

最も大きな違いのひとつが、使われている材質です。

コンテナハウスは内装に木材が使われているものもありますが、それはあくまでも鉄の上に設置しただけであって、基本的な構造は全て鉄で作られています。

一方、スマートモデューロは木造軸組工法によって作られており、枠組みから内装まで全に高級木材が使われています。

では、「耐久性」という点ではどうでしょう。

一般的なイメージとしては、木よりも鉄の方が頑丈で長持ちすると思われがちです。

でも実際はその反対で、鉄は経年によって錆が生じたり劣化が進んだりするのに対し、木はきちんとメンテナンスをしていれば、長く良い状態を維持することができます。

日本に古くから残る歴史的建造物の多くが木造なのですから、それが事実であるということは明らかですよね。

トレーラーハウスとの違い

トレーラーハウスとスマートモデューロは、移動した後の設置方法が異なります。

トレーラーハウスは、原則としてシャーシ(車台)に乗せたままの状態で設置します。

一方、スマートモデューロは建物の用途や設置場所によってシャーシに乗せたまま設置する方法以外に、簡易基礎の上に設置する方法と、本格的な基礎の上に設置する方法と3パターンから最適な方法を選んで設置します。

また、スマートモデューロはトレーラーハウスよりも多彩なバリエーションの間取りをつくることができるのもポイントです。
スマートモデューロ同士を連結することで、L字型にしたり、上に重ねて2階建にしたりすることもできるのです。

スマートモデューロの魅力

窓、床、壁から細部に至るまで、一般住宅以上の性能を誇るスマートモデューロ。

外壁や屋根、床を断熱材ですっぽりと覆う「外断熱工法」を採用しているため、夏は涼しく冬は暖かく、一年を通して快適な暮らしを楽しむことができます。

また、木材には調湿作用やストレス軽減効果があるため、トレーラーハウスやコンテナハウスと比べても室内の快適性が優れているのもスマートモデューロならでは。

その快適性の高さから、社員寮としてスマートモデューロを導入している企業もあります。

そして、本格的な木造住宅でありながらも、工場で製造した完成品を届けるため短期間ですぐに使うことができるという点も魅力のひとつです。
スピーディーな設置が可能なことから、災害発生時の仮設住宅としても注目されています。

ぜひ、選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか?

あなたの理想の間取りはトレーラーハウスで叶えられます!

近年、台風や地震などの自然災害によって住宅が被害を受けることが多くなり、住まいに対する私たちの価値観も大きく変わってきました。

その一方で、働き方改革や長引く新型コロナの影響によってリモートワークが一気に普及し、自宅にいる時間が増えたことで、住まいに安らぎや快適さを求める傾向が強くなっています。

そうしたなかで、注目されるようになったトレーラーハウス。
必要最低限のものだけを厳選したミニマルな暮らしも、居心地いの良さを追求した理想の住まいも、トレーラーハウスなら実現可能です。

もちろん、住宅としてだけでなく店舗やオフィスとしての利用もOK。
テナントスペースを借りる時のような細かな制約を気にする必要もないため、理想の世界観を自由に追求することもできます。

スタッフみんながリフレッシュできるナチュラルテイストのオフィスにしたり、企業のイメージに合わせた外装に仕上げたり、多彩なカスタマイズを楽しみながらセンスの光るオフィスに仕上げていくのも楽しいですよね。

このように、トレーラーハウスなら思い描いている「こうしたい!」という理想を、思いっきり叶えることができるのです。