中古プレハブが人気な理由とは? 失敗しない選び方ガイド

低価格で、安定した品質が手に入ると、人気を集めているプレハブハウス。

低価格とはいえ、金銭面が気になっている人も多いことでしょう。そこで「プレハブを買いたいー!」と思っているみなさん。プレハブハウスの購入を検討する場合は、新品だけではなく、ぜひ中古も選択肢に入れてみてください。

プレハブは元々、ローコストなのが魅力ですが、中古だとさらにリーズナブル。中古といっても、しっかりメンテナンスやリフォームをしてくれる業者も多数あるんです!

今回は、プレハブハウスが欲しいみなさん必見の、中古プレハブの失敗しない選び方についてご紹介します。

注目を集めるプレハブの魅力

近年、低コストで簡単に建てられるプレハブハウスの魅力に注目が集まっていますが、そもそもプレハブとは何でしょうか?簡単にいえば、建築に必要な主要部材をあらかじめ工場で製造し、それを現場で組み立てる工法をいいます。

プレハブは、プレ・ファブリケーション(Pre-fabrication)に由来する言葉で、建設現場で組み立てる前(=プレ)に工場で部材を製造(=ファブリケーション)することを示しています。したがって、本来プレハブは「商品名」ではなく「建築工法」を指しているのです。現在では、言葉の意味が広がり、商品そのものを指してプレハブと呼ぶこともあるでしょう。

通常、物件を建築する場合、現場で建築職人が部材を加工しながら組み立てますが、プレハブハウスの場合は、事前に工場で大部分の生産・加工が完了しています。

プレハブハウスは、基礎となる部分をあらかじめ工場で製造するため、トータルでのコストダウンが可能になり、品質も安定するというメリットが魅力です。

中古プレハブの人気が高い理由

元々魅力の多いプレハブですが、新品だけではなく、中古の製品が高い人気を誇っています。一般的に中古プレハブとは、今建っているプレハブハウスを解体・移築して販売される形がほとんどです。

ここでは、そんな中古プレハブが人気を集める理由について解説します。

低価格

中古プレハブの人気が高い第一の理由として、やはり価格が安いことが挙げられます。

もちろん、メーカーや販売会社などによってさまざまではありますが、新品に比べ、費用は約3分の2程度まで抑えられる場合が一般的です。したがって、浮いた予算を別の設備などに振り分けることも可能となります。

ちなみに、中古材でも部材の品質は大きく劣化しないため、クリティカルな不安要素とはならないでしょう。

ただし、耐用年数などは使われていた分、新品と異なる場合があります。必ず購入前に問い合わせるなどしてください。

カスタマイズが可能

プレハブハウスの場合、仕様が固定されていると考えられがちですが、中古プレハブでは、豊富な在庫を組み合わせることも可能です。間口や高さ、また壁の仕様など、カスタマイズできることもあるでしょう。

予算枠や用途に応じて、実は幅広く部材を選定出来るメーカーや工務店もあるのが中古プレハブの特徴です。

短納期

中古プレハブでは、部材などに在庫があれば、短納期での施工が可能となります。こちらも、メーカーや販売会社によりますが、新品の部材を使用した新棟となると発注から竣工までは1ヶ月程度、中古プレハブでは2週間程度という場合が一般的。このように、新品のプレハブに比べ、中古プレハブの場合は、主要部財に在庫があれば竣工期間が短くなるケースが多いでしょう。

在庫のある中古材を使用するため、在庫待ちになる心配がなく、設計から施工までスピーディーな対応が可能となるのです。

坪、サイズごとに中古プレハブの価格帯をご紹介

では、具体的に中古プレハブを購入できるメーカーや販売会社をいくつか紹介していきます。併せて、価格帯も見ていきましょう。

中古プレハブを購入できるサービス例

中古プレハブを提供する会社の特徴と、大きさ別の価格事例をいくつか紹介します。

プレハブ工房

  • 特徴:「パッ」と見て中古に見えないのが同社の特徴です。メンテナンスをしっかりと施しているため、まるで新品のような仕上がりの中古品を提供します。サイズ変更が自由自在で、オーダーの相談が可能です。
  • 用途:事務所、倉庫・物置、住居など

U-prefab

  • 特徴:ユニットハウスタイプの外観モデルを多数ラインアップしています。プレハブ業務に精通し、事前打ち合わせから納品後のアフターケアまで遂行します。
  • 用途:事務所、休憩室、倉庫・物置、トイレなど

NAGAWA

  • 特徴:ボックスタイプのスーパーハウスを主にラインアップしています。きめ細かい仕様を事前に見積もり、提供します。
  • 用途:事務所、倉庫、はなれ、店舗など

2坪以内

プレハブ工房
坪単価9.9万~
※坪単価のため、以下省略

U-prefab
30.3~52.9万円など

NAGAWA
22.8~38.1万円など

4坪以内

U-prefab
78.6~90.7万円など

NAGAWA
53.4~68.8万円など

8坪以上

U-prefab
183.4万円~

NAGAWA
160.1万円~

※ライター調べ。最新情報とは異なる場合がございます。詳しくは、各社公式HPをご参照ください。

プレハブハウスのメリット・デメリット

ここまで、中古プレハブに関する解説をしてきました。購入をする際に失敗しないよう、プレハブハウスについて更に理解を深めておくことは重要でしょう。

プレハブハウスには、以下のようなメリット・デメリットがあります。こうした知識も併せて押さえておきましょう。

メリット

通常、建築物を新築する際には価格が高額になりがちですよね。また、建築完了までに長い時間を要する上に、建築職人の技術や力量・経験次第で完成品質にバラつきが出る懸念もあります。

これに対して、プレハブハウスでは、工場での作業を増やすことでこれまでの常識にとらわれない画期的な建設が可能となっています。

メリット1:低価格

プレハブハウスの一番大きなメリットとしては、低価格で建てられることが挙げられます。

建築物を建てる(買う)のは大きな買い物。元手となる資金が必要になりますよね。金銭面での不安がある人にとって、コストが抑えられるプレハブハウスはメリットが大きいでしょう。

プレハブハウスは、前述の通り作業工程の一部を工場で行うことによって現場の建築職人の手作業部分が減るなど、人件費を含めたトータルコストの削減が可能となります。

メリット2:短期間で完成

次に、プレハブハウスは着工から完成までの工期が短いことが挙げられます。

従来工法の場合、大きさや形にもよりますが、建築資材などを現場に運んで職人が加工対応するため最低でも数ヶ月の期間が必要だとされています。

一方、プレハブハウスの場合は、工場で事前に主要部材の製造が完了しているため、現場での作業は主に完成した部材の組み立てになります。

このように現場作業を減らすことで、着工から完成までの工期が短縮できます。

メリット3:品質が安定

更に、プレハブハウスは主要部分を事前に工場(機械)で製造するため、品質にムラやバラつきがなく、品質が安定しているメリットが挙げられます。

従来工法の場合でも、経験豊富な熟練の職人が対応すれば高品質の家を建てることは可能ですが、24時間稼働しても品質がブレない機械作業の方が有利な部分は多数あります。

プレハブハウスでは決められた設計に基づいて安定的に部材を製造するため、効率よく高品質な状態のものを提供できます。

デメリット

次に、プレハブハウスのデメリットについて解説します。

デメリット1:設計の自由度が限定される

プレハブハウスのデメリットとしてまず第一に挙げられる点は、設計の自由度が限られることです。

プレハブハウスはいわば「既製品」のため、部材が規格化されており、購入者が自分の好きなデザインなどを選択するのは困難です。

メーカーがデザインした物件で満足できる場合は問題ありませんが、自分のこだわりを追求するのであれば適さない場合があります。

設計全般をオリジナルで依頼したい場合は、オーダーメイドの物件を選択することが望ましいでしょう。

デメリット2:リフォームが困難

次に、プレハブハウスは間取りを変更することが難しい点が挙げられます。

床や壁紙など、内装に関する簡単なリフォームはできますが、間取りの変更といった大きな変更は基本的に困難です。

プレハブハウスの部材は機械によって頑丈かつ安定的に製造されており、個別に大規模なリフォームを実施するためには高度な技術力が必要です。

それでも施工会社などに依頼すれば対応可能な場合もありますが、その場合は通常よりもリフォーム費用が高額になる懸念があります。

デメリット3:施工中の計画変更が困難

更に、プレハブハウスは施行中の計画変更がしにくいことが挙げられます。

通常の注文物件を建てる場合は、着工後・施工中に描いたイメージが違ってきた場合に、計画変更が可能な場合もあります。

一方、プレハブハウスの場合は当初の計画から変更する際には特有のリスクが伴います。「既製品」であるプレハブハウスに、臨機応変な計画変更は適していません。プレハブ専門の建設職人は組み立てに特化しているため、計画変更に伴う加工には不慣れであり、品質にバラツキが出る懸念があります。

プレハブハウスがさらに頑丈に進化した「ユニットハウス」とは?

プレハブハウスの発展系として、ユニットハウスと呼ばれる形態があります。

ユニットハウスとは、事前に製造された部材を工場で組み立てて長方形の箱をつくり、現地にそのまま運び込む建物のことをいい、プレハブハウスを超えた耐久性、耐震性を誇るとも言われています。

ユニットハウスは通常、約80%の工程が工場内で行われます。大型クレーンなどでハウスを丸ごと建設地へ運ぶ仕組みのため、工期が大幅に短縮される特徴があります。

プレハブハウスとの違い

ユニットハウスとプレハブハウスの主な違いについて解説します。

両者は基本的に同じ工法として扱われる場合もありますが、厳密にはさまざまな違いがあります。

  • プレハブハウスの発展形

ユニットハウスは、元来あった工法であるプレハブから派生し、後発・発展形の商品形態で、1990年代以降から一般的に広く普及した建築方法です。

プレハブハウスは本来、工事現場の仮設事務所などで広く活用されている工法であり、あらかじめ工場で部材を製造する点では、ユニットハウスと共通したものです。

ただし、現場で部品を組み立てて建築されるプレハブハウスは、工場でほとんどの工程を済ませるユニットハウスよりも、おのずと工期が長くなってしまいます。

しがたって、プレハブハウスの工期が通常7~10日程度、長ければ1~2ヶ月要するのに対し、ユニットハウスの場合は最短1日で作業が完了する場合もめずらしくありません。

  • 耐震性に優れた設計、自由度は低い

また、ユニットハウスは、従来のプレハブハウスと比べて耐震性に優れた設計であることが評価されています。物件を組み立てた後に運搬されるのが前提となっているため、必然的に揺れに強い設計が求められるためです。

一方、あらかじめ規格化された製品から選ぶことが大前提となるため、現場で細目を調整しながら組み立てを行うプレハブハウスよりも設計の自由度は低いといえるでしょう。

ユニットハウスのメリットとデメリット

続いて、ユニットハウスのメリットとデメリットについて解説します。

メリット

「すぐに」「安く」建設できるのがユニットハウスのメリットでしょう。

プレハブハウスのように、工期の短縮が可能であり、人員コストを削減できるのがその理由です。

また、移動・撤去が簡単。新たなユニットを追加することで、増築もできます。

デメリット

ユニットハウスはいわゆる「箱型」形状のため、人によっては「見た目が悪い」という印象を受ける場合があります。

また、内部の間取りが自由にデザインできないことや、敷地状況によっては搬入・設置ができないこともデメリットといえるでしょう。運搬車両が入れない狭い場所や、電線・立ち木など、ユニットハウス設置の妨げになる障害物などがある場所への設置は基本的に行えません。

ユニットハウスの住み心地

ユニットハウスは、設置後しっかりとメンテナンスを実施することで、10~20年は利用可能といわれており、居住空間としての活用もできます。

各ユニットは、サイズの制限がありますが、横に連結すればスペースが拡大でき、縦に連結すれば2階建ても可能です。気密性や断熱性に優れた製品も多く、外気の影響もあまり心配ありません。

もちろん、トイレやお風呂・キッチンといった、生活に必要な設備も付属できるため、住み心地はよく、生活上の不便を感じる場面も少ないといえます。このように、住居としてのユニットハウスの有効活用を考えるのもいいでしょう。

ムービングハウス「スマートモデューロ」もおすすめ

中古プレハブの購入を検討しているなら、併せてスマートモデューロもおすすめです。スマートモデューロは、株式会社吉銘が製造・販売を手がける次世代型のムービングハウスです。

海洋コンテナ規格サイズの大型ボディに、日本における木造建築の技術力を集結させた住宅性能を詰め込んで開発されました。

参照:株式会社吉銘

主要スペック

スマートモデューロ最大の特徴は、枠も含めて全て「木造」となっていることです。

6mと12mのサイズと、3mのコンパクトサイズの「モデューロ」があります。3mや6mであれば、利用者の自宅の庭にも設置可能。プレハブにも木質系のものはありますが、スマートモデューロは枠から全てを高級木材使用で建設されています。

内装はシンプルなためレイアウトが自由で、窓や床、また壁など、細部まできめ細かく配慮されているため、最高の快適さが得られるのも特徴です。

レンタルが可能

スマートモデューロはレンタル提供が可能。月々22,000円~でレンタルでき、条件を満たせば連結もできます。もちろん、購入費用であれば中古プレハブハウスの方が安く済む場合は多いですが、一時的に費用を抑えたいなら、レンタルを検討してみてもいいでしょう。

◯ モデューロ
3mタイプ
レンタル費用:22,000円/月〜 購入:2,750,000円〜

◯ スマートモデューロ
6mタイプ
レンタル費用:39,600円/月〜 購入:3,960,000円〜

12mタイプ
レンタル費用:66,000円/月〜 購入:6,600,000円〜

必要な時に即時納入

また、スマートモデューロは「現物主義」であり、必要な時に即時納入できるのがメリットです。

現物主義といっても、カスタマイズ可能なため、購入時に希望の間取りを実現することもできます。まずは、メーカーに問い合わせし、スマートモデューロの魅力、快適さをじっくり確認してみてはいかがでしょうか。

スマートモデューロを実際に利用している「株式会社吉銘 福岡営業所」にインタビューをした記事もありますので、こちらも必見です!「夏も冬も快適に。スマートモデューロのオフィス利用者に本音インタビュー 」

中古プレハブを購入検討する際はまず情報収集をしよう

今回は、中古プレハブが人気を集める理由や、価格帯、プレハブハウスのメリット・デメリットなどを紹介しました。選ぶ際のヒントになったでしょうか?

また、コストを抑え、納期を短縮させて早めに手に入れたい場合、中古プレハブ以外にもさまざまな選択肢があります。

まずは、情報収集をして、どのような形が自身の目的に合っているか、ぜひ慎重に検討してみてくださいね。