プレハブ住宅にトイレやお風呂を設置!費用やポイントを解説!

プレハブと聞くと、工事現場に設置された仮設事務所や倉庫などを想像する人も多いのではないでしょうか。

住宅というよりも仮設の建物というイメージが強いプレハブですが、昨今はプレハブ住宅を始め、ユニットハウスやコンテナハウスなど外装も住心地も一般住宅と遜色ないミニハウスが登場してます。

とはいえ、住むことを考えると、気になるのは水回りの設備。今回はプレハブ住宅を例に、トイレやお風呂などの水回り設備について解説します。

プレハブ住宅にトイレやお風呂は設置できる

プレハブ住宅は仮設の建物というイメージを持つ人も多いですが、プレハブは、工場でパーツを完成させておいて現地で組み立てるという工法のことで、本来は「仮設」という意味ではありません。

ですが、プレハブの建物が利用されるシーンとして工事現場や仮設住宅のイメージが強く、水回り設備は付けられないと思っている人もいると思います。

実はプレハブ住宅にも、トイレやお風呂、キッチン、シャワーなどの水回り設備を、一般住宅と同じように設置できます。

一言にお風呂といっても、シャワールームやユニットバスなどさまざまな形態がありますが、プレハブ住宅でもユニットバスを選ぶこともできます。ユニットバスを設置する場合は、1.5帖ほどのスペースがあれば大丈夫でしょう。

また、狭い土地でも建てられる家としてもプレハブ住宅はおすすめです。

プレハブ住宅の水回り設備は一箇所にまとめて配置することも多いので、水回りの工事費用を節約できる場合もあります。

プレハブ住宅の間取りはどれぐらい?

プレハブ住宅は、仮設住宅として使われている6坪〜8坪ほどのワンルームの間取りを思い浮かべることが多いでしょう。

ですが、プレハブ住宅には2人暮らしやファミリー向けの12坪以上の間取りの建物もあります。中には、2階建て以上のプレハブ住宅も。プレハブ住宅の可能性は広がっていると言われています。

また、プレハブ住宅を提供している業者の多くは有名なハウスメーカーで、長期保証が付いているものもあります。鉄骨製のプレハブ住宅の法定耐用年数は、鉄骨の厚さによって19年または27年となっていますが、メンテナンスや長期保証を活用することで60年以上も住めるプレハブ住宅もあります。

プレハブ住宅に水回り設備を充実させるのであれば、水道管などの劣化しやすい部分なども定期的にメンテナンスを行うことがおすすめです。

プレハブ住宅のメリットは?

プレハブ住宅の大きなメリットは「コストパフォーマンス」と「工期の短縮」です。

プレハブ住宅の本体価格は、水回りの設備や間取りなどを充実させても1,000万円以下がほとんどです。一般住宅よりも予算を抑えて建てられる住まいとして、プレハブ住宅は若い世代にも注目されています。

また、一般の住宅と比べ、プレハブ住宅の方が比較的短期間で建てることができます。

住宅のパーツ部分を工場であらかじめ製造して現場で組み立てることで、現場での作業時間を短縮できるというわけです。工期が短いことで、周囲への工事の音の影響も減らすことができますね。

パーツ部材を製造する工場では、ロボットなどを使うことで安定した品質や、最新技術の導入による高い精度、大量生産による低コスト化などが実現されています。

また、安心できるプレハブ住宅を建てたいのであれば、土地の地盤調査を行うことをおすすめします。地盤が弱いことが原因で、質の高いプレハブ住宅を建てたとしても耐震性や強度などが低下してしまう可能性もあります。

プレハブ住宅メーカーの中には、地盤調査も依頼できるところもあるので検討してみても良いと思います。

プレハブ住宅の水回り設備の工事費用

プレハブ住宅は、水回りの設備を充実させることができます。設備の種類によっても工事費用は異なりますが、生活に欠かせない水回り設備の場合は約200万円〜300万円です。

ここでは、どの水回り設備にどの程度の費用がかかるのかを、設備ごとに紹介します。

ただし、水回り設備の概算費用には、給水管や下水管工事の費用は含んでいませんので、注意してください。また、土地の状況や水道管の位置などによっては水回り設備の設置が難しい場合もあります。

家を建てる際には、プレハブ住宅を建てる場合に限らず工事業者やハウスメーカーに設置できる水回り設備や予算の相談をしましょう。メーカーやオプションの有無によっては、設備の費用が大きく変わることもあるので、いくつかのメーカーや業者から相見積もりを取るのもよいでしょう。

トイレ

住まいの水回り設備の中でも欠かせないのが、トイレです。

プレハブ住宅にトイレを設置する費用は15万円〜30万円ほどです。トイレといっても和式や洋式、温水洗浄便座、トイレ蓋の自動開閉機能が付いたものなどさまざまなタイプがあります。オプションや高機能であるほど費用は高くなります。

トイレは、手入れのしやすいタイプがおすすめです。定期的に手入れをすれば、より長期間に渡って使うことができ、修理やリフォームの頻度も減らせるでしょう。

キッチン

プレハブ住宅で暮らすなら、食事に欠くことができないのがキッチン。キッチンの設置費用は25万円〜200万円ほどと大きく幅があります。1人暮らしや家族で暮らす世帯など、ライフスタイルなどによってキッチンに求める仕様が大きく異なるためです。

1人暮らしで家であまり料理をしないのであれば、たとえば1口コンロの簡易的なキッチンで費用を大きく下げることもできます。一方で、家族で暮らしている人や、料理好きの人などは、口数の多いコンロや広いシンク、収納スペースもたっぷりで使いやすいキッチンに憧れることでしょう。

さらに、ビルトイン食洗機やオーブンが付いているものなど、オプションによってもキッチンの設置費用は大きく変わります。

お風呂

プレハブ住宅にお風呂を設置する場合には、お風呂の形状や取り付け場所によって費用が大きく変わり、15万円〜150万円ほど必要になります。

バスタブがないシャワールームであれば15万円ほど、シャワー付きの屋内バスタブは25万円〜150万円ほどです。屋外に設置する露天風呂も150万円ほどでできます。

予算に余裕があれば、お風呂の費用として最大で150万円ほどかかると考えておくとよいでしょう。

お風呂はその形状や取り付ける場所だけではなく、バスタブの素材や浴室の広さなどによっても価格が変わってきます。近年ではユニットバスが主流で、防水性や防カビ効果のある素材で作られていることがほとんどです。

お風呂のリフォームが必要になる時期や日常の手入れのしやすさを考えると、初めの段階で費用の安さだけにこだわらず、満足で納得のいくお風呂を設置することが大切です。

さらに、浴室乾燥機や脱衣所の有無など、メーカーによって設置可能なオプションもさまざまにあります。追い焚き機能やジェットバス、テレビ、スピーカーなどを取り付けられるメーカーもありますよ。

高齢者や介護が必要な人がいれば、手すりをオプションとして取り付けることもおすすめです。複数のメーカーのパンフレットを入手すれば、機能やオプションの種類などを家族で相談しながら決めることもできますね。

トイレやお風呂の設置には給排水管が必要

バスルームの点検 修理

トイレやお風呂といった水回り設備を設置する際には、給水管や排水管(給排水管)の取り付けも必要になります。給排水管は、給水または排水するための水道管で、トイレの水を流したり、お風呂に水を溜めたり捨てたりするのに欠かせません。

プレハブ住宅に給排水管をつなげるには、どの程度の費用が必要なのでしょうか。上で紹介した水回り設備の設置費用とあわせて参考にしてください。

水道の引き込み工事にかかる費用は?

プレハブ住宅に水道を利用するには、引き込み工事が必要です。

引き込み工事の費用は地域や業者によって異なりますが、1mごとに1.5万円ほどの工事費用がかかります。敷地内に20mの水道管を引き込む場合であれば、約30万円の工事費用がかかる計算になります。

一般的には、水道の引き込み工事費用は30万円〜50万円ほどですが、水道管を引き込む位置によっては50万円〜80万円ほどかかる場合もあります。たとえば、住宅の敷地の前からではなく、反対側の公共エリアから水道管を引っ張っる場合は、距離が伸びて費用が高くなってしまいます。

そのためプレハブ住宅に関わらず一般住宅を建てる際にも、水道管の引き込み工事のことも頭において、住宅の向きや水回り設備の配置などを考えるべきでしょう。

なお、引き込み工事の費用には、給排水管や水道管への連結工事の費用を含む場合と含まない場合があります。含む場合がほとんどですが、思わぬ出費にならないようにきちんと内容を確認しておきましょう。

引き込み工事以外に必要な費用は?

水道管に関する工事では、引き込み工事以外の費用もかかります。その他に必要となるのは、主に「給水申込納付金」と「各種手数料」です。

給水申込納付金は、住んでいる地域や水道管の口径サイズによって異なりますが、水道管の口径によって以下の費用が相場と言われています。
13mm 2万円〜12万円
20mm 6万円〜29万円
25mm 30万円〜66万円

※詳細な費用については、地方自治体のサイトをご確認ください。

水道管工事の各種手数料は、設計手数料と分岐管理手数料の2つに分けられます。それぞれ5,000円ほどなので、そこまで大きな出費ではありません。

さらに、水道管の種類によっても価格や耐久性などが異なり、メンテナンスの頻度によっては数十年後に取り替え工事が必要になります。

近年では、塩ビ管や架橋ポリエチレン管が使われることが多く、サビや漏水トラブルが避けられるので需要が増えています。塩ビ管であれば30年、架橋ポリエチレン管であれば30年以上の寿命が目安となっています。ただし、塩ビ管は凍結など急激な温度変化に弱い、架橋ポリエチレン管は工事費用が割高といったデメリットもあります。

水道の引き込み工事の費用や、水道管のメンテナンス費用なども含め、トータルでのコストパフォーマンスを比較して選ぶとよいでしょう。

なお、引き込み工事にかかる日数は3〜5日間が目安ですが、引き込みに必要な距離などによっては10日間ほどかかる場合もあります。いずれにせよプレハブ住宅を建てている間に完了することがほとんどです。

プレハブを検討しているなら、スマートモデューロという選択も!

プレハブ住宅は、キッチンやトイレ、バスルームといった水回りの設備についもきちんと揃えることができる上に、一般住宅よりも建築コストがかからないというメリットがあります。

このようなプレハブ住宅のメリットを知った上で、「ほかにもメリットのある住宅建物の選択はないの?」と気になる人もいるでしょう。

そんな人には、ムービングハウスのひとつである「スマートモデューロ(以下、スマモ)」を検討してみてはどうでしょうか。

スマモは、工場で製造した建物を現地に運んで設置するという、プレハブ住宅と少し似た要素がある住宅建物です。

住まいとしてだけではなく、コンパクトハウスや趣味の部屋として活用する人も。プレハブ住宅と同じように、日々の生活に必要な水回り設備を設置でき、店舗や事務所などとしても利用できます。

プレハブ住宅とあわせて、スマモがおすすめな理由は次の通りです。

  • 導入が簡単でコストパフォーマンスに優れる
  • 高品質な自然素材が使用されている
  • レイアウトを自由にカスタマイズできる
  • 高い住宅性能で、快適な室内空間が得られる

スマモは完成した建物をトレーラーで運び、設置したい場所に据え付けるだけなので費用もリーズナブル。1人暮らしや2人暮らしには十分な広さもあり、自由にレイアウトできるのも魅力的です。趣味や仕事の部屋として活用したり、別荘感覚で自然に囲まれた場所に設置したりする人もいます。

高級木材で作られたスマモは、夏は通気性が優れ、冬は木のぬくもりと季節を通して快適に過ごせる住宅としても注目されています。

スマモを店舗として利用するのであれば、お風呂は必要ないので、費用をさらに抑えて導入することもできます。建物の利用目的に合わせて、スマモもあわせて検討してみることで新たな発見があることでしょう。

さらに、スマモは購入ではなく、レンタルで利用することも可能です。36カ月以上の利用が必要にはなりますが、まずは試しに導入してみたい、あるいは初期費費用を抑えたいといった場合には検討してもいいのではないでしょうか。

スマモについてもっと詳しく知りたい人は、スマートモデューロの特徴やメリット、価格などを紹介したこちらの記事も参考にしてみてください。

今や一般住宅だけが選択肢ではない時代

プレハブ住宅には、キッチンやトイレなど水回りの設備を取り付けることができ、外観や室内ともに一般の住宅と大きな違いはありません。

プレハブ住宅はメーカーが決めた設計に従って建てる建物もあれば、オーダーメイドで完全注文住宅のように建てることもできます。オーダーメイドのプレハブ住宅であれば、家族構成や自分の求める住まいに合わせて、レイアウトを自由に変えられます。

今回は、プレハブ住宅の水回り設備の費用や特徴などを紹介しました。最近では、マイホームの選択肢は通常の住宅建物だけではなく、プレハブ住宅やコンテナハウス、ムービングハウスなど多くの選択肢があります。

ミニハウスやコンテナハウスなどのコンパクトハウスに分類される住まいは、住まいに求めるものが広い居住スペースといった形だけのものではなく、家族との時間やコミュニケーションを大切にしたいなどと変わっていく中で見直され、関心が高まっています。

居住スペースが狭いことはデメリットではなく、生活動線が短くなったり、広い土地が無くてもマイホームが持てるなど、狭いならではのメリットもあります。

マイホームを検討するなら、まずは、どのような住宅の選択肢があるのかを知るところから始めるといいでしょう。

その中から、費用だけではなく住み心地も満足いくような自分にぴったりの住まいがきっと見つかるはずです。

夢のマイホーム。思い悩むこともたくさんあると思いますが、ぜひ家族みんなが快適に暮らせる住まいを手に入れてください!