家の建て替えは1000万円でも可能? 注意点や建て替え事例をご紹介

子どもの頃の楽しい思い出がたくさん詰まった実家は、多くの方にとって、いつ帰ってもほっと寛げる居心地の良い空間ではないでしょうか。それが築年数を重ねて古さを感じるようになってしまうと、なんとも言えない寂しい気持ちになりますよね。

ですがその一方で、自然災害が多い日本で古くなった家に住み続けることは、さまざまな面でリスクが高いのも事実です。特に近年は南海トラフ大地震をはじめ首都直下型地震など、これまで経験したことのない地震の発生リスクが高まっていると言われていて、耐震性の高い住まいの需要も増しています。そのような点を踏まえて、思い切って実家の建て家を検討している方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、建て替えについてのあれこれを詳しく解説していきます。

例えば、ローコスト住宅の価格の相場である「1000万円」という予算を設定した場合、建て替えは可能なのでしょうか? 一般的な建て替えの費用や建て替えをする際の注意点と併せてご紹介していきたいと思います!

そもそも建て替えってなに?

住宅設計 プランニング 図面

建て替えの費用がどのくらいかかるのかをご紹介する前に、まずは建て替えの定義についておさらいしておきましょう。

建て替えというのは、今建っている住宅を取り壊し、新しい住宅を建てることを意味します。ここでポイントとなるのが既存の住宅を「どの部分まで取り壊すのか」ということで、定義としては、「基礎部分も含めて全てを取り壊す」というのが建て替えです。

住んでいた家を取り壊すことはもちろん、ほとんどが土地代というような格安の中古物件を購入後に取り壊して新しい家を建てることも「建て替え」になります。

リフォーム、リノベーションとの違い

「建て替え」と混同されがちなものに「リフォーム(改修)」や「リノベーション(改築)」というものがありますが、その違いについても詳しく見てみましょう。

例えば、経年によって劣化した壁紙を張り替えたり、和室の畳を取っ払ってフローリングに変えたり、古くなって雨漏りするようになった屋根を丸ごと新しいものに取り替えたり…。このように家のさまざまな部分に対し、必要に応じて手を加えることは「リフォーム」に位置付けられています。

一方、リノベーションというのは、壁を取り払ってリビングを広くしたり、反対に壁を新設して部屋数を増やしたり、リフォームよりももっと複雑で大掛かりな工事を意味します。内容によっては家のほとんどを新しくするものもありますが、構造や基礎部分などは既存のものを使っているという点が建て直しとは大きく違う点です。

建て替えのタイミング

建て替えを考える一番のきっかけは、やはり家の老朽化が進んでいると感じた時でしょう。家というのは築年数を重ねるうちにどうしても経年による傷みや劣化が出てきます。特に古い家は耐震性や耐火性の低いものもあるため、地震をはじめとするさまざまなリスクに備えるために建て替えを決断するケースも少なくありません。

また、ライフステージの変化が建て替えのタイミングになることもあります。例えば、夫婦どちらかの親が高齢となり同居が必要になったり、反対に子どもが結婚をして同居することになったりということをきっかけに、家族みんなが住みやすい家にするために建て替えを決めることもあるはずです。

どのくらいの費用がかかるのか

建て替えにかかる費用の一般的な相場は、30〜35坪の家で1800万円〜3200万円がひとつの目安になります。金額に大きな開きがあるのは、既存の家の大きさや新しく建てる家の広さによって解体費用や新築費用が大きく変わるためです。

建て替えにかかる費用の相場について

ここからは建て替えにかかる費用について、さらに詳しく見ていきましょう。
家を建て替える際には、新しい家の建築工事以外にもさまざまな費用が必要になります。主な費用とそれぞれの相場は以下の通りです。

解体工事費

建て替えをする際には、既存の建物を全て取り壊して更地にし、解体した家の撤去・処分をしてもらう必要があります。そのための費用が「解体工事費」です。
解体工事費は、家の大きさや構造、木造か鉄骨、鉄筋コンクリートかによっても費用が大きく変わってきます。一般的な相場としては、木造の場合は坪単価40,000円〜50,000円、鉄骨50,000円〜70,000円、鉄筋コンクリートが60,000円〜80,000円という感じです。

地盤調査費

建て替えをする際には家を新築する時と同様に、その土地に建物を安全に建てることができるかどうかを調べる「地盤調査」を行わなければなりません。調査をして問題が見つかった場合には「地盤改良工事」を行い、建物を建てられる土地に改良します。

この地盤調査そのものは50,000円〜100,000円が相場となりますが、万が一地盤改良が必要になった場合にはその工事に100万円〜200万円ほどの費用が追加で必要になります。

地盤改良工事の費用は工事の工法によっても大きく金額に差がでるためしっかりと見積書を確認することが大切です。

建築工事費用

建て替えの費用で大部分を占めるのが、新しい家を建てるための「建築工事費」です。

費用の相場は坪単価で60万円〜90万円、30坪の家で1800万円〜2700万円、35坪の家で2100万円〜3150万円が大まかな目安となります。つまり、建て替えの費用を安く抑えようと思ったら、この建築工事費を抑えることがカギになるのです。

その他の諸費用

建て替えの際には、工事にかかる費用以外にもさまざまな費用が必要になります。工事費以外の諸費用について詳しく見ていきましょう。

仮住まいにかかる費用

現在住んでいる家を建て替える場合、新しい家が完成するまでの期間住む家が必要になります。

工事の規模によってその期間は異なりますが、解体から完成まで半年〜1年ほどかかるのが一般的です。

例えば、借家の家賃が1ヶ月10万円だった場合、工事期間が6ヶ月で60万円、1年間で120万円が必要になります。駐車場などが必要な場合には、その分の費用も加えておきましょう。

引っ越し費用

引っ越し費用については、もともと住んでいた場所から借り住まい先に引っ越す分と、仮住まい先から新しく完成した家に引っ越す分と2回必要になります。引っ越し費用は家族の人数など荷物の多さによっても異なりますが、目安としては10万円〜15万円ほどです。

その他の諸費用

建て替えの際には工事費用や引っ越し費用の他にも、さまざまな諸経費がかかります。主なものとしては、既存の宅地を解体・撤去した場合に必要な「滅失登記費用」、不動産を取得した際に必要な「不動産取得税」、所有権保存登記を行う際にかかる「登録免許税」や「登記手数料」、これらの手続きを司法書士に依頼した場合の手数料などです。

予算1,000万円の建て替えで気をつけること

上でも述べたように、建て替えにかかる費用の一般的な相場は、30〜35坪の家で1800万円〜3200万円となっていて、この相場を考えると予算1000万円の建て替えはかなりハードルが高いようにも思えますよね。では、実際にこの予算内で建て替えをしようと思った場合、どのようなことに気をつけたら良いのでしょうか。建て替えの費用を抑えるポイントを詳しく見ていきましょう。

建築工法でコストダウン

新しく建てる家については、木造在来工法や軽量鉄骨プレハブ工法など、比較的費用のやすい工法を選ぶことでコストを抑えることができます。

外観・外構はシンプルに

外観や外構などにこだわろうと思うと、その分費用が高くなってしまいます。家の形も含めできるだけシンプルに仕上げてもらうことを意識しましょう。

複数社から見積りを取る

建て替えを依頼する会社を選ぶ際には一社だけの話を聞いて決めてしまうのではなく、できるだけいろいろな会社から情報を集めて、複数社から見積りをもらい検討することが大切です。少なくとも3社は検討したいです。

1,000万円前後の建て替えを可能にするローコスト住宅の事例

1,000万円前後で建て替えをしようと思うと、新しい家にかかる費用をどれだけ抑えられるかがポイントになります。そこで注目すべきがローコスト住宅です。ここでは、1000万円前後の建て替えにぴったりのローコスト住宅をいくつかご紹介していきます。

無駄のないコンパクトハウス(約790万円)


<参考:平屋スタイル工房

最初にご紹介するのが、15坪のコンパクトな平屋。決して大きな家ではありませんが、夫婦二人なら十分に余裕を持って暮らせます。家そのものをシンプルな四角い形状にすることでコストを抑えることが可能です。

17.5坪の平家住宅(約840万円)


<参考:洋館家 愛媛

こちらも同じく平屋ではありますが、リビングとダイニングを合わせて19畳の広さがあるため、家族や友人が遊びに来た時でもゆったりと過ごすことができます。

24坪の平家住宅(約960万円)


<参考:はなまるハウス

次に紹介するこちらの家は2LDKの平屋ですが、12畳の部屋は間仕切りを設置して6畳と6畳のふた部屋に仕切ることも。18畳のリビング・ダイニングも広々と余裕があり、収納の数も十分。水回りを集中することで家事動線も確保されていて、コンパクトでありながら暮らしやすい家となっています。

20坪の2階建住宅(約980万円)


<参考:株式会社セイカホーム

こちらは1000万円以下の家では珍しい2階建。20坪という限られた広さでも子ども部屋をしっかりと確保できるように工夫された間取りがポイントです。

建て替えをお考えなら、スマモという選択肢もいかが?

建て替えの予算を抑えつつ、快適で居心地の良い居住空間とおしゃれな外観も実現したい!という方は、高級木材を使ったムービングハウス「スマモ」を選択肢のひとつとして加えてみてはいかがでしょうか?

ムービングハウスというのはその名の通り「動かせる家」のこと。スマモはトレーラーハウスやキャンピングカーと比べるとそこまで可動性が高いわけではありませんが、クレーンで吊り上げてトレーラーに乗せればそのまま移動することができます。

サイズは3mの「モデューロ」と6mまたは12mの「スマートモデューロ」。ここからはこの3つを「スマモ」と総称して詳しくその魅力をご紹介していきます。

高気密・高断熱で桁違いの快適性を実現

スマモに使われている断熱材は、厚みが一般住宅の約2倍!この断熱材を外壁、内壁、屋根部分に使っているほか、窓には「トリプルスマージュ」と呼ばれる国内最高レベルの断熱性を誇る最先端の3層ガラスサッシを使用し、外気の影響を抑えて快適な室内環境を実現しています。
また、スマモは床から壁、天井に至るまで全てに高級木材を使用。木の持つ調湿効果によって夏場のジメジメを軽減し、芯から冷えるような冬場の寒さも和らげてくれます。

ライフラインや間取りも自由自在

もちろん、生活に必要な水道やガス、電気などのライフラインを引くこともできますし、ユニットを何棟か連結して広さを出すこともできます。3m、6m、12mとサイズが決まっているからこそアレンジがしやすく、家族の人数や土地の広さに合わせた住まいを建てることが可能です。

レンタルにも対応

さらに、スマモはレンタルと買取にも対応していて、実際に購入する前にお試しで利用してみたり、購入した場合も使わなくなったら買い取ってもらうことが可能です。費用はサイズや内装などの条件によって異なりますが、目安としては以下を参考にしてください。また、基礎工事や給排水外部配管工事、電気幹線工事、ガス配管工事、網戸工事などをオプションで付ける場合には、別途費用が必要です。なお、レンタルの最低契約期間は36ヶ月となっています。

・3mタイプ
スケルトン価格
金額 レンタル: 22,000円/月
買い取り:2,750,000円

・6mタイプ
スケルトン価格
金額 レンタル: 39,600円/月
買い取り:3,960,000円

・12mタイプ
スケルトン価格
金額 レンタル: 66,000円/月
買い取り:6,600,000円

1000万円前後で手に入る快適空間

桁違いの快適さが魅力のスマモは、新品が1000万円前後とコストパフォーマンスも抜群です。完成品を現地に運ぶため、完成までの工期を大幅に短縮することができます。建て替えの際に導入すれば、工期が短い分だけ仮住まいの費用を抑えることが可能です。
なお、既存住宅の解体からスマモ設置までの流れについては、スマモの製造・販売を行う「株式会社 吉銘」まで問い合わせを。その他、スマモについての魅力をもっと詳しく知りたいという方は、「夏も冬も快適に。スマートモデューロのオフィス利用者に本音インタビュー」も参考にしてみてください。

1000万円前後での建て替えは不可能ではない

1000万円の費用での建て替えはかなりハードルが高いものの、絶対に不可能というわけではありません。大切なのは、必ず複数の業者から情報収集をして見積もりを比較すること。建て替えの経験が豊富な業者であれば、細かいところまでアドバイスをしてもらうことができるので安心です。
じっくりと時間をかけて検討を重ねるためにも、将来的に建て替えが必要になりそうな場合には早め早めの情報収集をスタートすることをおすすめします。