これがプレハブ?おしゃれで高性能なプレハブ住宅を徹底紹介
プレハブ住宅と聞くと、プレハブって簡素な建物で工事現場に設置された休憩室のようなイメージで、ましてや、住宅として使うなんて……と思っていませんか?
最近の住宅用のプレハブは、仮住まいなどではなく、長期間に渡って暮らす住まいとして使えるものが登場しています。
中には、ほんとうにプレハブなの?と目を疑うほどにおしゃれなものも。そして、住み心地もとっても快適!
「プレハブ住宅」をよく知らない人も、詳しく知りたい人も、この記事でプレハブ住宅の魅力を知ってもらえるように、その種類やメリット・デメリットなどを紹介します。
そもそもプレハブってどんなもの?
プレハブは、もともとは工事現場などで、簡易的な事務所や休憩スペースとして利用されることがほとんどでした。
プレハブと聞いて、そのような工事現場での利用シーンや、災害時の仮設住宅を思い浮かべる人が多いのは、その当時のイメージが強いからではないでしょうか。
日本では、昭和16年に開発された「木製パネル式組み立て住宅」がプレハブ住宅の起源とされています。その後、昭和38年にプレハブ建設協会が設立され、それ以来、1,000万戸を超えるプレハブ住宅が供給されています。
プレハブとは、プレ・ファブリケーション(Pre-fabrication)の略で、建築に必要な柱や梁などの部材を工場で製造し、現場で組み立てるという建築工法、また広くはこの建築工法で建てられた住宅のことを指します。
一般的な住宅建築では、建築資材を現場に運びその場で組み立てますが、プレハブはその大部分を工場で製造します。そのため、建築期間の短縮、コストダウン、安定した品質などのメリットがあり、大手ハウスメーカーでも採用されています。
3タイプに分かれるプレハブ
プレハブ住宅は、柱や梁、壁に使われる主要構造部の建材によって、大きく3タイプに分けることができます。それぞれの特徴などを見てみましょう。
木質系プレハブ住宅
木質系プレハブ住宅は、木材や木質系パネルを主要構造部材にしています。木製の枠組みに合板を接着したパネル(木質接着複合パネル)を耐力壁として用います。木質接合パネルは、屋根や床にも使うことができます。
木製プレハブ住宅は、工場で木材を組み立て、現場で壁や床のパネルを貼り付けるなどの方法があります。
木質系プレハブ住宅の特徴は、耐震性、耐風性、防音性に優れ、品質も安定していることです。
コンクリート系プレハブ住宅
コンクリート系プレハブ住宅は、PC部材(工場生産コンクリート部材)などを主要部材とするものです。
幅900mmほどの壁板を使う中型コンクリートパネル方式と、壁板の幅がより長い大型コンクリートパネル方式があります。
コンクリート系プレハブ住宅は、耐久性、耐火性、耐震性、居住性に優れているという特徴があります。
鉄骨系プレハブ住宅
鉄骨系プレハブ住宅は、鉄骨の柱や梁に壁パネルを用いて、主要な構造部材とするものです。
柱や梁、けたなどに軽量形鋼を使い、壁、床パネルを貼り付ける軸組方式と、外壁パネルで構造耐久性を持たせるパネル方式、柱や梁に重量鉄骨を使用するラーメン工法などがあります。
断熱性、遮音性、耐震性に優れているのが特徴で、最近のプレハブ住宅では数多く作られており、ハウスメーカーの主要な住宅ラインナップのひとつになっています。
また、工事現場での仮設事務所や災害時の仮設住宅などにも活用されています。
工場で作るからローコスト
住宅建築では、現場に職人が入り、現場で建設していくため建築期間が数カ月ほどかかることが一般的です。
プレハブ住宅は、工場で大部分を作ってから建設現場に運びます。そのため現場での工期が短縮され、人件費が抑えられてコスト削減につながります。
さらに、現場工事では、職人の技術や経験の差によって良くも悪くも品質が変わってしまいますが、プレハブ住宅では工場で一定のクオリティの部材が製造できるので、完成した建物にムラがなく高い品質が保てます。
また、プレハブ住宅用の部材は、工場で量産できるためコスト削減にもなります。
プレハブ住宅のメリットやデメリット
プレハブ住宅にはメリットもありますが、デメリットも存在します。後悔しないようにきちんと確認しておきましょう。
プレハブ住宅のメリット
プレハブ住宅は、住宅部材をコンピューターやロボットといった最新技術を導入した工場で生産するため、品質が一定に保たれ、高精度の住宅にすることができます。
現場で建築する場合には、作業する職人の技術や経験の差で、住宅の品質にばらつきが出てしまう可能性もあります。プレハブ工法では、部材を標準化、規格化しているため、現場での作業も簡単になり高い品質を保つことができるのです。
また、地震の多い日本では耐震強度も重要なポイント。
地震に強い住宅は、耐震設計と施工品質をきちんと兼ね備えている必要があります。プレハブ住宅であれば、工場で部材を生産するため品質が一定で、確実に基準を満たした部材を使用することで、設計通りの耐震強度を満たした住宅が完成するのです。
プレハブ住宅は現場での工期が短縮でき、人件費も大幅に削減できます。工期が短くなれば、家の建て替えによる仮住まいへの引越し費用やその期間も抑えられるでしょう。
プレハブ住宅のデメリット
一般的な工法と比較すると、プレハブ住宅にもデメリットが存在します。
プレハブ住宅の部材は規格化されているため、敷地に合わせた柔軟な対応ができないことも。四角形の土地を想定しているので、不定形な土地や狭い土地、法規制が厳しい土地では建設が難しくなることがあります。
同様に、部材が標準化、規格化されていることから、設計の自由度は低くなります。個性を出した住まいや、住まいの設備や機能にこだわりがある人にとっては、妥協しなければならない部分もあるかもしれません。
また、注文住宅などであれば、着工後に新たな要望が出てきても変更することができますが、既製品であるプレハブ住宅では難しくなります。変更が生じないように、事前にしっかりと相談しておきましょう。
リフォームも、普通の住宅と比べて難しい面があります。間取りの変更なども容易にできないため、設計の段階で将来のライフスタイルや暮らし方について、よく考えておきましょう。
プレハブ住宅は、一定の品質や性能を確保しながらも部材の量産や規格化などでコストが抑えられていますが、極端に安価な住宅を建築することはできません。
自由なインテリア設計、外壁デザインも多種多彩
プレハブ住宅は、一般住宅と同じような居住性や快適な空間で、和のテイスト、北欧やアメリカンな内装にすることもできます。
メーカーによっては、壁や床のカラーや材質に多くの種類をそろえています。自分好みのデザインや雰囲気にすれば、気持ちもより快適に過ごせるでしょう。
外壁も好きなデザインにでき、和のテイストや北欧スタイルにしてみたり、ソリッドやナチュラルなイメージにしてみたりと、好きなカラーやデザインにすることで個性的な住まいになります。
最近ではデザインの幅もさらに増えているので、よりいっそうオリジナリティのあるプレハブ住宅が建てられます。
プレハブ住宅よりも強度が高く、短期間でできる「ユニットハウス」
プレハブ住宅を検討しているなら、「ユニットハウス」も条件に合うかもしれません。ユニットハウスについても見てみましょう。
ユニットハウスなら工期が大幅短縮
ユニットハウスとは、工場で製造された部材であらかじめ組み立てまで行い、現地へそのまま運び込んで設置する、軽量鉄骨で組まれた箱型構造の建物のことです。プレハブ住宅に続いて、1990年代から普及し始めました。
ほぼ完成した建物として工場から運ばれてくるため、工期が大幅に短縮できるのが特徴です。
すぐに設置できることから事務所や仮設宿、イベント施設、災害時の医療施設などとして主に使われています。住まいとしても、メインの住宅としての利用のほか、離れや店舗兼住宅として使われることも。
地震に強く、ローコストで建てられるといった特徴もあり、さまざまなシーンで活躍しています。
プレハブ住宅とユニットハウスとの違い
プレハブ住宅から派生したユニットハウス。両者の大きな違いは工期の短さです。
プレハブ住宅では、約5日から3カ月ほどかかるのに対して、ユニットハウスは、ほぼ1日で完成です。プレハブ住宅の工期も短いですが、さらに上回るのがユニットハウスなのです。
移設する場合も、ユニットハウスなら比較的かんたんに行えます。
もしプレハブ住宅を移設するとなると、解体、運搬、さらに移設してからの再組み立てが必要です。一方のユニットハウスは、クレーン付きトラックで建物ごと移動でき、コストも大きく抑えられます。
しかし、デザイン性や設計の自由度となると、プレハブ住宅の方が優れています。
ユニットハウスはあらかじめ規格化された製品から選ぶため、選択の幅はあまりありません。デザインや間取りにこだわりたい人は、妥協しなければならない点も多くなってしまうでしょう。
このようにプレハブ住宅にもユニットハウスにも、それぞれ特徴や違いがあるので、利用目的や用途に合わせて選ぶことがポイントです。
ユニットハウスのメリットデメリット
ユニットハウスにもメリットやデメリットがあります。
メリットとしては、工場で完成した建物を運ぶため工期を短縮できること、現場での人件費も大幅に削減できるため、トータルでのコストを抑えることができます。
設置だけでなく移設や撤去もかんたんなので、短期利用などの場合にもおすすめです。
ユニットハウスは、組み立て後に搬送されるため揺れに強い設計となっており、材質的にも強度が高く地震にも強い作りになっています。また、量産された規格品でコストが抑えられ、安全性や性能も均一化されコストと性能を両立させています。
ユニットハウスのデメリットとしては、組み立て後に搬送するため、4tトラックが通れないような場所だと設置できません。さらに、設置にはクレーンを使うため一定の広さが必要となり、周囲に電線があったり、住宅密集地だと設置が難しくなるので注意が必要です。
また、ユニットを追加して全体を広くすることはできますが、ひとつのユニットの高さや広さを変えることはできず、間取りの選択肢は狭まります。
内観や外観のデザインも規格化されているので、自分好みのデザインにしたい!といった要望も難しくなります。
ユニットの一部をリフォームすることも難しく、その場合はユニットを丸ごと交換しなければいけません。
このようにユニットハウスにも制限や規制があるため、検討する場合は、業者などにしっかりと相談しましょう。
快適な居住性の高機能住宅「スマートモデューロ」もおすすめ!
プレハブ住宅を検討しているなら、あわせてスマートモデューロもおすすめです。
スマートモデューロ(以下、スマモ)は、プレハブ住宅ではありませんが、おすすめな点も多いので選択肢のひとつとして、検討候補に入れてみてはいかがでしょうか?
スマモは圧倒的な高品質
スマモは、コンテナハウスのようにも見えますが、すべてを木材で作っている木造住宅。コンテナハウスとはまったくの別物です。
そのコンセプトは「動かせる家」。輸送できるようにコンテナサイズになっていますが、窓、床、壁、細部にまでこだわっているため、一般住宅に引けを取らない性能と住み心地を実現しています。
プレハブ住宅にも木質系がありますが、大きな違いはスマモは枠からすべて高級木材を使用していること。まるで自然の中にいるかのような快適さがそこにはあり、木材によるリラックス効果で日々のストレスも軽減できるでしょう。
シンプルな内装なので、自由なレイアウトがしやすいのも特徴。また、ユニットハウスと同じように、完成したスマモをトレーラーで運ぶため工期が短縮でき、移設や撤去も容易になっています。
木造だと耐久性は?と心配になるかもしれませんが、スマモは公的機関の構造破壊試験でその耐久性は実証済み!「国土交通大臣認定」も取得しており、100年の耐久性があると言われています。
スマモはレンタルも可能!
スマモには6mと12mのサイズと、3mのコンパクトサイズの「モデューロ」があります。住まいとしての利用だけではなく、離れや子ども部屋としても活用できますね。
一定の条件はあるものの横や縦に連結して広くしたり、高くしたりすることもでき、家族みんなで住む住居から自分一人だけでゆっくり過ごせる場所まで、幅広く活用できるのが魅力です。
購入費用では、やはりプレハブ住宅の方が安く済む場合が多いでしょう。ですが、スマモはレンタルでの利用もできます。最低レンタル期間や基礎工事などは必要になりますが、レンタルなら快適なスマモの住宅空間を賃貸と同じような価格で住むことができるのです。
◯ モデューロ
3mタイプ
レンタル費用:22,000円/月〜 購入:2,750,000円〜
◯ スマートモデューロ
6mタイプ
レンタル費用:39,600円/月〜 購入:3,960,000円〜
12mタイプ
レンタル費用:66,000円/月〜 購入:6,600,000円〜
ライフスタイルに合わせて場所を移動しながら自分好みの住まいで暮らしたい人や、住み心地や快適性にこだわりたい人は、スマモを検討してみてはどうでしょうか?
プレハブっていいかも!
プレハブ住宅というものを、昔のイメージのままシンプルで簡素な建物や災害時の避難所と思っていた人も多いかもしれません。
ですが、最近では一般住宅と同じように快適で高性能なプレハブ住宅が出てきています。
部材を工場で量産することなどでコストを抑えてリーズナブルな一方で、多種多様な内装や外観デザインで自分好みの住まいを演出することもできます。
また、プレハブ住宅の他にも、さらにコストを削減できるユニットハウスや、移動できる快適な木造住宅のスマモなど、住まいの選択肢は大きく広がっています。
ローコストで快適なマイホームを考えている人は、ぜひじっくり検討して理想の住まいを手に入れてください!