意外にかかる?コンテナハウスの価格の全て
近年、見た目のインパクトやカスタマイズのしやすさ、機能性や動かせるといった利点からコンテナハウスをさまざまな用途で使用する人が増えました。
しかし、実際に購入する際に忘れてはいけないことがあります。
それは、“コンテナハウスは建築物である”ということです。
つまり、固定資産税が発生したり、製品によってはライフラインやカスタマイズのパーツをオプションが必要になるなどして追加の費用がかかることがあります。
コンテナハウスにかかる、そのような追加の費用を見落としてしまうと、予想外の出費となり購入当初の計画が崩れてしまう可能性があるでしょう。
そこで本記事では、コンテナハウスにかかる費用を中心にお伝えしていきます。
ぜひ、最後までご覧いただき、コンテナハウスそのものの価格だけでなく、その他にかかる費用も比較検討してみてください。
コンテナハウスにはどんな費用がかかるの?
冒頭でもお伝えしたとり、コンテナハウスは建築物です。
すなわち、建築基準法に沿った建物となるので、税金がかかります。
しかし、税金の他にもかかる費用が多いです。
実際には、コンテナハウスには以下の費用がかかります。
・本体代(コンテナ価格)
・土地代
・運送費
・基礎工事費
・給排水つなぎこみ
・外壁、内装代
・窓、ドア、照明、エアコンなどのオプション代
・固定資産税
コンテナハウスにかかる費用を順番に解説してきますが、それを踏まえて、代表的な4社の費用も次に解説していきます。
本体代(コンテナ価格)
当たり前のことですが、本体そのものにはお金がかかります。
一口に、コンテナといっても、さまざまな種類があり、生活環境や使用用途などによって費用は異なります。
自分が求めている生活環境にマッチした製品を見つけて、費用を把握しておくことが良いでしょう。
土地代
立地、大きさ、方角などで大きな価格差があります。
土地探しは慎重に行いましょう。
運送費
コンテナを運ぶ台数や大きさ、輸送距離を加味してかかる費用です。
大きさや台数などによって費用が異なりますが、コンテナを運ぶ土地や道の広さなども影響してきます。
土地や道路の広さなども確認しておくことが必要でしょう。
基礎工事費
基礎工事費用については、設置ロケーションによって金額が異なります。
具体的にいうと、平屋建てと複数階建て、傾斜地と平坦地などで価格差が出るということです。
また、基礎工事を行うには工事用の車両が接道に入れるかどうかでも工事費用が変わってきます。
仮に、スムーズに工事車両が入らないとなると、工数が増え追加で費用がかかることがあるので、注意するべき点でしょう。
給排水つなぎこみ
給排水つなぎこみについても、基礎工事費用同様、設置ロケーションにより価格が大きく変わる要素です。
水道の大元が国道の向こう側にあるケースだと、水道を引っ張るだけでもかなりの金額となり、数百万かかることもあります。
所有または購入する土地の上下水道の状況を、詳細に確認することをおすすめします。
特に問題がない場合でも、土地の条件によっては100万円程変わるケースがあるので、注意が必要でしょう。
外装・内装費
コンテナハウスは、外装や内装などを自由にカスタマイズできます。
内装や外装をこだわると、費用が嵩みますのでその点も考慮しておきましょう。
窓・ドア・照明・エアコンなどのオプション費
窓や照明などのオプションは、付けなければその分費用が抑えられますが、コンテナハウスを事務所や住居として検討するのであれば、必須となります。
長い年数、快適に過ごすためには窓や照明は欠かせないものであり、暑い夏や寒い冬に対応するためにエアコンも必要でしょう。
本体と一緒についているものもありますが、基本的には別で費用がかかると考えておいた方が良さそうです。
固定資産税
冒頭部分でもお伝えした通り、コンテナハウスには固定資産税がかかります。
固定資産税とは、家や土地などの不動産を保有している間は毎年かかる税金のことです。
所有する不動産や建築物にかかる税金ですが、コンテナハウスは屋根があって壁で囲まれているため課税対象になります。
一般的には、固定資産課税台帳に記載された評価額に1.4%をかけた税金を納税します。
例えば、評価額が2,000万円の場合、「2,000万円(評価額)×0.014(課税率)=280万円(固定資産税)」という計算式です。
なお、固定資産税は3年に1度見直しされるので、税額が変動することも注意が必要でしょう。
コンテナ価格の本体価格は?
コンテナハウスを販売しているいくつかの会社の情報をピックアップしました。
ぜひ参考にされてください。
なお、情報は各社のホームページなどにより調査した内容です。
詳細は直接販売元にお問合せください。
エイコー林業株式会社
エイコー林業株式会社は、コンテナハウスメーカーでも有名な1社であり、「和MODAN+コンテナHOUSE」をモットーに事業に取り組んでいます。
国産ヒノキ無垢材を使用しているので、緊張やストレス緩和の効果があり、上質な空間を提供しています。
また、国産ヒノキ無垢材を使用していることで断熱性にも優れているのも特徴です。
では、エイコー林業株式会社のコンテナハウスにはどのようなものがあり、費用はどの程度でしょうか。
離れモデル(300万円〜)
コンテナハウスで最も低価格なのが、300万円〜の離れモデルとなります。
主に、自宅の敷地内などにある余分なスペースに活用するのに最適なコンテナハウスです。
趣味や泊まりに来た友人などの部屋にするにはもってこいの空間にでしょう。
価格:¥3,000,000〜
※運送費用や基礎工事費用などは含まれておりません。設置ロケーションによって異なりますのでご注意ください
テラス・階段・ウッド付きモデル(400万円〜)
次にご紹介するのが、テラス・階段・ウッド付きモデルになります。
階段をつけたり屋根上にテラスを設置するなど、お客様の使用用途に合わせて自由にカスタマイズできるのが特徴です。
特に、おしゃれなカフェや売店などを開きたい人におすすめできるモデルです。
価格:¥4,000,000〜
※運送費用や基礎工事費用などは含まれておりません。設置ロケーションによって異なりますのでご注意ください
連結式モデル(500万円〜)
最後にご紹介するのが、連結式モデルになります。
コンテナハウスは、連結して利用することも可能です。
強みである国産ヒノキ無垢材を十分に使用でき、魅力あふれる空間を作ることができます。
住宅はもちろんのこと、アミューズメント施設などにも適しているでしょう。
価格:¥5,000,000〜
※運送費用や基礎工事費用などは含まれておりません。設置ロケーションによって異なりますのでご注意ください
三協フロンティア
2つ目にご紹介するコンテナハウスメーカーは、三協フロンティアです。
このメーカーも著名なコンテナハウスメーカーで、事務所や店舗などの多くのコンテナハウスを設置した実績があります。
基本的には、電気設備はすでに装備されているので、電気を引き込めば設置後にすぐに使用可能です。
屋根、壁、床全てに断熱材を使用しているので快適な空間をすごせるのも特徴の1つとなります。
では、三協フロンティアのコンテナハウスはどのようなものがありどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここでは、メーカーがおすすめしているコンテナハウスを3つ紹介します。
29MSL(40万円〜)
人が住めるほどの広さのコンテナハウスモデルの中では1番安価モデルとなります。
落ち着いたカラーバリエーションにより、多様なシーンにマッチする使い勝手の良いモデルです。
書斎やテレワーク専用の部屋などにおすすめと言えるでしょう。
サイズ:L3081×W2230×H2694
価格:¥400,000〜
※運送費用や基礎工事費用などは含まれておりません。設置ロケーションによって異なりますのでご注意ください
4MSD引き戸タイプ(50万円〜)
こちらのタイプも低価格となり、メーカーのおすすめ商品となります。
色については、先述したMSLタイプと同様、落ち着いた雰囲気なのでさまざまなシーンで活用できるのが特徴です。
中を見ると、人や物がおけるスペースが十分にあるので、こじんまりとしたおしゃれなカフェを開きたい人や趣味の部屋などを作りたい人にはおすすめです。
サイズ:L4899×W2230×H2694
価格:¥500,000〜
38MSL引き戸タイプ(76万円〜)
3機種目は、38MSLタイプとなります。
このタイプは、アルミ庇とルーバーパネルがついたパッケージで、色も落ち着いているので、使い勝手が良いモデルです。
チケット売り場や売店などの利用を推奨していますが、家の空いたスペースに趣味部屋や書斎としても活用できるでしょう。
サイズ:L3990×W2230×H2694
価格:¥700,000〜
MUJIの小屋
無印良品の製品となる「MUJIの小屋」ですが、無印製品らしくシンプルなデザインが特徴です。
また、100%国産の木材を使用しているので、防腐性や耐久性に優れている点が魅力と言えます。
本体価格は、税込300万円〜となり、別途設置費用や照明やエアコンなどといったオプション費用もかかります。
デザインがシンプルで快適に過ごせることから、書斎や寝室として利用するのがおすすめと言えるでしょう。
価格:¥3,000,000〜
株式会社新井組(広がルーム)
最後にご紹介するのが株式会社新井組の広がルームです。
この製品もコンテナハウスの業界では有名な製品となります。
特徴としては、「広がルーム」の名前の通り上や横に部屋が広がります。
特に、人の手で簡単に広げることができるので使い勝手が良いです。
人が多く集まる場所にも適していると言えるでしょう。
気になる価格ですが、本体価格は税込で350万円〜となります。
なお、運送費用やオプション費用などは含まれていないので、別途かかることを注意が必要です。
価格:¥3,500,000〜
初期費用の他にも見逃せない!住み始めてからのランニングコスト
これまで、本体代や輸送費用など様々なかかる費用についてご紹介しました。
上記でお伝えした費用は全て購入前にかかる費用です。
設置ロケーションを工夫したり、電気やエアコンなどあらかじめついているものを購入したりなどで初期費用を抑えることはできます。
しかし、結局のところ購入後には必ずランニングコストがついてきます。
下記が主にコンテナハウスでかかるランニングコストです。
・水道光熱費
・修繕費用
・固定資産税
・保険費用
これらの費用は、毎年や毎月かかってくる費用です。
コンテナハウスの場合、一般住宅とはこれらの費用は異なるのでしょうか?
ここでは、一般住宅とコンテナハウスのランニングコストについて比較していきます。
一般住宅
一般住宅にかかる平均的なランニングコストは、年間約40万円ほどと言われています。
新築の一戸建てを30年間所有した場合、かかるランニングコストの平均合計金額は、税金に300万円、修繕費用に800万円・保険料に80万円、合計1,180万円かかるという計算となります。
すなわち、一戸建てを購入して所持をした際、年間約40万円ほどの出費が出るということです。
あくまで平均額なので、状況によって多少の前後はあります。
コンテナハウス
先ほどは一般住宅にかかる平均年間ランニングコストをお伝えしましたが、正直コンテナハウスもかかる金額はそれほど変わりません。
同じ住居というカテゴリーに入るため、一般住宅と同じように定期的なメンテナンスや固定資産税などがかかるため、コンテナハウスも年間約40万円ほどの出費をすると考えておくべきでしょう。
なお、中古のコンテナハウスは、メンテナンス費用がかかるので、新築コンテナハウスよりランニングコストがかかる可能性があります。
経年の具合や最後のメンテナンス時期などを確認することが必要です。
コンテナハウスではなく、ムービングハウスという選択も
実は、一般住宅やコンテナハウスよりも高性能かつランニングコストも抑えられる商品があります。
それが「スマートモデューロ」というムービングハウスです。
ムービングハウスの詳細はこちらの記事で解説していますのであわせてお読みください。
自由度抜群の新たな住宅「スマートモデューロ」を徹底解剖。これからの時代にピッタリのムービングハウスとは?
スマートモデューロは、木造軸組み工法の高級木造住宅となります。
一般的に、木材というと断熱性にかけているというイメージがあるでしょう。
しかし、スマートモデューロは屋根や床、壁の厚みが一般住宅の倍以上かつ三重構造になるので、外気を徹底的にブロックします。
また、外断熱工法により外壁・屋根・床を断熱材で覆うため「魔法瓶」のような構造です。
このような作りによって、夏は涼しく冬は暖かいのが特徴です。
よって、機密性が高く断熱性には優れています。
機密性が高いので適度な換気は必要になりますが、換気扇を取り付けても費用的にはそこまで大きくないです。
仮に24時間換気扇をつけっぱなしにしてもかかる電気代は数十円〜数百円といったデータも出ています。
<参考情報>
・トイレの換気扇電気代
→月々約56円
・浴槽の換気扇電気代
→月々約56円〜373円
・キッチンの換気扇電気代
→月々約93円〜560円
また、夏は涼しく冬は暖かいことから、一般住宅と比較して光熱費用が抑えられます。
夏と冬に光熱費は高額になりがちですが、涼しくも暖かく過ごせるスマートモデューロは長い目で見てもかなりランニングコストを抑えることができるでしょう。
高級木材が住み心地の良さを思う存分に引き出す
先ほどもお伝えした通り、スマートモデューロは高級木材で造られている住宅です。
木材は、断熱性が高く調湿作用があることで、目に与える刺激が少ないと言われています。
この効果によって、人に心地の良い感覚を与えるのです。
実際に、木が生み出すリラックス効果は科学的な研究で解明されているようです。
スマートモデューロは、コンテナハウスとは違い枠も全て木材を利用しているため、全身で木の良さを体感できます。
高級木材に囲まれている作りなので、上質で温かみのある空間を堪能できる点が魅力と言えるでしょう。
この空間から放たれる木の香りによって、ストレス軽減や疲労低減などの効果があり、快適に過ごすことができです。
快適に過ごせるかつランニングコストが抑えられる点はかなりメリットですが、その上、構造上シンプルな設計でカスタマイズも容易です。
生活用途や利用用途に合わせた設置ロケーションができるので、使い勝手が良い製品と言えるでしょう。
住まいは人生の大きな選択肢
住まいを選ぶことは、家族と長い時間共有するために必要なものであり、人生を左右するといっても過言ではありません。
自分だけでなく家族のライフスタイルに合わせた住まいを選択することが家庭円満に過ごすコツでもあります。
住まいは、毎日過ごすため快適な空間で過ごせるような家を選ぶことが何よりも大切です。
特に、現在の日本では温暖化や気候変動の影響もうけ、寒暖差が激しくなっています。
このような現状で快適に過ごすには、自分で過ごしやすい住空間を作る(選ぶ)しかありません。
大げさな話かもしれませんが、自宅で快適に過ごせるかは、人生を充実させるかにつながることなので、コストだけではなく「快適さ」もきちんと考慮して選択して欲しいです。
ぜひ、素敵な生活空間を手に入れて充実して過ごせるように、本記事を参考にしていただければと思います。