動かせる建物「モバイルスペース」とは? 5つの特徴と導入事例

みなさんは「モバイルスペース」を知っていますか?

住居でいえば、一戸建て住宅やマンション、街の建物でいえば、事務所や店舗・商業施設など、建物は一度設置したらもう動かせないもの、というイメージがありますよね。だからこそ、「建物を好きなタイミングで、好きな場所に動かせたら便利なのに…」そんなことを一度は考えたことがある方も多いのではないでしょうか。

三協フロンテア株式会社の登録商標「モバイルスペース」は、そんなニーズを叶えてくれる人気の商品なんです!

今回は、“不動”産という建物の常識を変える「モバイルスペース」について、詳しく解説します。

「モバイルスペース」とは

三協フロンテアが展開する「モバイルスペース(MOBILE SPACE)」は、ユニットハウスの概念から生まれた商品。ユニットハウスとは、工場で部材の大枠を組み立ててから、クレーン車などで現地へ運び込む家屋のこと。プレハブハウスの発展形とも言われています。

三協フロンテアの公式サイトによれば、「必要なとき、必要な場所に、必要な機能を携えて動く、建てない建物」と紹介されており、「建物は動かない」から「建物は動かせる」という全く新しい常識を提示しています。

「モバイルスペース」は、ユニットハウスとしての特長を持ちながら、従来のそれを遥かに超える優れた性能の商品。

シンプルでありつつも、移設の簡単さや耐震性が高く評価され、現在ではオフィス、店舗、倉庫、住まいなどとして幅広く活用されています。

モバイルスペースと他工法の比較

以下、公式サイトから引用した、「モバイルスペース」とプレハブ、在来工法の比較になります。この表を見ても、「モバイルスペース」は多くの利点を持っていることがわかるでしょう。

モバイルスペース プレハブ (木質系・鉄骨系) 在来工法(木造)
施工期間 かなり速い 普通 遅い
増改築 簡単に可能 事前計画が必要 時間が必要
移設 簡単に可能 可能 難しい
品質 一定の品質 普通 職人の腕に
左右される
設計の自由度 選択制 自由 自由
耐震性 高い 高い 職人の腕に
左右される
リユース性 高い 普通 低い

参考:MOBILE SPACE by三協フロンテア

「モバイルスペース」の特長

先ほど紹介した表からもわかる通り、多くの魅力を持つ「モバイルスペース」。その特長をさらに詳しく見ていきましょう。

1.移設が自由自在

「モバイルスペース」は、引っ越しや移設が自由自在。

そのため、急な思いつきで始めることにも対応できるので、臨機応変かつスピーディに時代の流れに乗ることができるでしょう。

2.施工期間が短い

「モバイルスペース」は、工場内で生産されたユニットを、トラックで運び、クレーンで吊り上げて組み立てます。その施工期間は在来工法の1/3!

面積76㎡、 2階建てで想定すると、在来工法が約55日の工期であるのに対し、「モバイルスペース」のユニット工法であれば約19日の工期で完了します。つまり、約1ヶ月以上の短縮となるのです。

3.増築・撤去が容易

オフィスや事務所として使用する場合は、「モバイルスペース」を設置した後にスタッフが増えることもあるでしょう。店舗の場合にも、商売が繁盛した結果、急ぎで増築する必要が出てくるかもしれません。

そんな時、ユニットを増やすことで大きさを簡単に変更できるのは、「モバイルスペース」の特長。

また、逆のパターンもあるでしょう。事業撤退などにより「モバイルスペース」が不要になった場合は、撤去も簡単。場所を移動して、別の用途で使うためにリニューアルする、なんて選択肢も取ることができ、フレキシブルに方向転換が可能です。

完全にいらなくなってしまった場合は、買い取り制度があるので安心して購入できます。

4.レンタルも可能

限定イベント用の店舗や仮設の事務所など、必要な期間だけ使用したい場合は、レンタルも可能です。先のことが決まっていなくても「とりあえず設置」というスピード感が実現できます。

「初期費用をそこまで用意できない」という人にとっても、レンタルならばまとまった資金調達が必要ありません。また、費用は経費で処理ができるため、資産税についても考えなくてOK!

レンタルできるからこそ、活用の幅が広がるという人もいることでしょう。

5.空調・給排水・インフラが持ち運べる

「モバイルスペース」は、空調設備、給排水設備、インフラ設備といった、空間を作るほぼ全ての要素を持ち運び可能。簡単に再利用ができます。

エアコンやトイレ、キッチン、発電など、これらが整っていない空間で過ごすのは難しいもの。移設の際にその心配がいらず、低リスクな事業展開が可能となるのです。

「モバイルスペース」の導入事例

モバイルスペース内観

様々な特長を兼ね備えた「モバイルスペース」は、実際にどんな用途で使われているのでしょうか。導入事例はかなり幅広く、例を挙げると以下のようなものがあります。

  • 会社事務所
  • 自動車販売事務所
  • 美容室
  • カフェ
  • 工場内倉庫
  • 屋内駐輪場
  • キャンプ場施設
  • トレーニングルーム
  • 学習教室
  • ワクチン接種会場
  • 動物病院
  • 喫煙所
  • 応急仮設住宅
  • ガレージ
  • 離れ
  • 社員寮

この他にも、「モバイルスペース」はたくさんの用途で使用されています。公式サイトで実際の建物の事例も紹介しているので、もっと知りたい人はこちらをチェックしてみてください。

こんな要望を持った人に「モバイルスペース」がおすすめ!

「モバイルスペース」の特長や事例がわかったところで、実際に自分の目的(用途)とその利点が合致するのか、まだ迷っている人もいることでしょう。「モバイルスペース」以外にも、プレハブハウスやコンテナハウス、従来工法の建物など、選択肢はたくさんあり決めかねてしまいますよね。

「モバイルスペース」は、こんな人におすすめの商品です。今の自分に当てはまる部分はあるか、チェックしてみるのもいいでしょう。

  • 新たな事業展開として店舗を構えたい、でも初期費用は抑えてすぐにでも開店させたい。
  • 事務所に併設して別事業の倉庫を作りたいが、見栄えも考えておしゃれにしたい。
  • 長期間に渡るイベント会場では、簡易的ではなく快適にお客様にもスタッフにも過ごしてもらいたい。
  • 休日は家族と過ごす時間も大切にしているが、リモートワークできるスペースも快適に確保したい。

こうした多くの要望を叶えることができるのが「モバイルスペース」なのです。

「簡単に工期をかけず設置したいけれど、クオリティにもこだわりたい!」という人にとって、ぴったりの空間なのではないでしょうか。

持ち運べる空間を検討中なら「スマートモデューロ」という選択肢も

「モバイルスペース」を検討中の方は、「移動できる空間」という利点に大きく惹かれているのではないでしょうか。そんなあなたに、ここからはムービングハウス「スマートモデューロ」という選択肢についても紹介したいと思います。

老舗建築資材サプライヤーの株式会社吉銘が製造・販売を行う「スマートモデューロ」は、ムービングハウス=文字通り“動かせる家”。その点では、「モバイルスペース」と共通点がありますが、また少し違った魅力を持っています。

というのも、「スマートモデューロ」は高級木材をふんだんに使用した移動式の木造住宅。木の香りに包まれ、まるで森の中にいるかのように、心の底からリラックスできる空間が最大の特長です。

「スマートモデューロ」の特長

さっそく、「スマートモデューロ」の特長をさらに詳しく見ていきましょう。

1.桁違いの居住性

人は昔から自然に癒しを求め、都会の雑踏の中にも小さな緑地公園を作ったり、清らかな郊外へ出向いたり、自然のある環境を求めて移動することで安らぎを感じてきたもの。

「モバイルスペース」(ユニットハウス)のように移動可能ながら、木造という全く新たな形を提案する「スマートモデューロ」は、木の香りと柔らかな手触りを感じることができ、居るだけで癒しを感じられる空間。年々味わいが出てくる木材特有の風合いも魅力です。

そして、壁・屋根・床をすっぽりと断熱材で覆う「魔法瓶」のような構造なので、冬は暖かく、夏は涼しいという快適さもポイント。冷暖房費のコスト削減にもつながるでしょう。

また、高い遮音性を兼ね備えているので、室内の物音がほとんど漏れず、外の音が室内環境を乱す心配がありません。その性能は、ピアノの練習部屋としても使うことができるほど。

したがって、桁違いの居住性が実現された空間です。

2.自由なレイアウト

「スマートモデューロ」には、6mと12mの2タイプの大きさがあり、それよりも小さな3mタイプの「モデューロ」も存在します。

これらは一定の条件があるものの、組み合わせることで連結が可能。

ちょっとした離れとしてテレワークや勉強部屋に利用したり、キッチン、バス・トイレも設置して家族での居住空間として利用したり。用途に合わせて自由なレイアウトが楽しめます。

レイアウト次第で活用方法は無限大に広がり、住居、オフィス、カフェ、美容院、ネイルサロン、書斎、勉強部屋、グランピング施設、ホテル、災害地住宅など、さまざまです。“動かせる家”であることも、活用方法の幅を広げている理由でしょう。

3.導入が容易

「スマートモデューロ」の性能は、高級木造住宅そのもの。したがって、価格もそれなりに高いと思われてしまいがちですが、導入するにはレンタルもOK!価格は以下の通りです。

3mタイプ(モデューロ)

  • 価格:2,750,000円
    ※レンタルは 22,000円/月〜

6mタイプ

  • 価格:3,960,000円
    ※レンタルは39,600円/月〜

12mタイプ

  • 価格:6,600,000円
    ※ レンタルは66,000円/月〜

レンタルの選択肢があれば、本格導入する前のお試しや期間限定利用ができるので、導入のハードルが低く感じられることでしょう。

また、極端に工期が短いので、スピード納品が可能。そういった点でも、導入が容易です。

もっと詳しく「スマートモデューロ」や「モデューロ」について知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

『自由度抜群の新たな住宅「スマートモデューロ」を徹底解剖。これからの時代にピッタリのムービングハウスとは?』

趣味部屋にピッタリ!3mタイプの「スマモ」で自分だけの幸せ空間

場所に縛られない暮らしを手に入れよう

最近では、フリーランス限定のシェアハウスが人気だったり、キャンピングカーを家代わりに暮らす車中生活が話題になったりしています。働き方が自由になっている分、住まいや店舗といった建物にもそれを求める人が増えてきているのではないでしょうか。

人々の生活様式がここまで変化してくると、これまでの常識が常識でなくなっていくのは明白です。

会社がそこにあるからその場所に行く、家がそこにあるからその場所に帰る。このような常識から離れ、自分の好きなタイミングで好きな場所に建物の方を動かせる時代になってきました。その形が「モバイルスペース」や「スマートモデューロ」なのでしょう。

固定概念に縛られず、もっと自由な暮らしを求めている人にピッタリな、新しい建物の形。

その特長を知り、よく吟味しながら、新たな選択肢の1つとしてフレキシブルに取り入れてみてくださいね。

【※記事は、制作時の各社のHPの情報に基づいておりますが、執筆者の主観によって執筆しております。詳細は各メーカーにご確認いただき、ご購入においては各自のご判断によってお願いいたします。】